ベトナムのM&A市場では新たな潮流が浮上している。国内民間大手が外資に防御するだけでなく、海外企業の買収に積極的に動き始めた。「逆M&A」と呼ばれるこの動きは、ベトナム企業の資金力、戦略的視野、そしてグローバルな野心の高まりを示している。
代表的な案件は以下の通り。
- ベトタイインターナショナルグループ(Viet Thai International Group、ベトナム最大のカフェチェーンハイランズコーヒーを展開する)が韓国の著名ベーカリー&カフェブランド「パリバゲット」を買収。
- 生花大手ダラット・ハスファーム(Dalat Hasfarm)は、5兆ドン(約270億円)超を投じ、オーストラリアの高級生花流通企業リンチ・グループを100%買収。
- ソフトウェア最大手FPT ソフトウェア(FPT Software)は、日本、米国、欧州のIT企業を相次いで買収。
- 総合大手マサングループは、ドイツ特殊金属メーカーC.スターク(H.C. Starck)のタングステン事業を取得。

出所:Tinnhanhchungkhoan新聞
逆M&Aを後押しする要因として、長年の資本蓄積による財務基盤強化、激化する国内競争、そして国際市場への拡大志向が挙げられる。ベトナム企業は自前で市場を築く代わりに、既存ブランドを買収して短期間で事業基盤を広げている。
一方で、海外企業の買収にはリスクも伴う。M&A後の文化統合や経営管理、資金負担、さらには市場ごとの法制度の違いが大きな課題となる。
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