はじめに
今回はベトナムの南部におけるECプラットフォームを運営している企業(仮名:Mars社)の投資案件を紹介する。当社は自社ECサイトを通じた商品を販売している。急成長に伴う営業展開の加速であるため、国内外の投資家から資金調達を行っている。本レポートをご覧いただいてから、Mars社への投資をご検討される場合、ぜひ弊社までお問い合わせいただけると幸いである。
売却企業の紹介
Mars社は2018年に設立した。経営ビジョンについて、3年後は国内ECプラットフォームのトップ10であり、10年後は東南アジアへ拡大し、市場のシェアの獲得を目指す。同社はコロナ禍において順調に長を遂げており、2022年の売上高は前年比の7倍という急成長を達成した、また現在は2,000社を超える企業が出展社として同社のプラットフォームを利用しており、同社の売上高(出店手数料、広告費用)は400万~500万USDにまで達している。
Mars社への出資案件の概要
設立 | 2018年 |
事業内容 | ECプラットフォームの運営・商品販売 |
拠点 | ベトナム南部 |
売上 | 5億円~6億円 |
出店企業数 | 2,000社 |
売却割合 | 応相談 |
調達希望価格 | 1億5,000万~2億円 |
調達希望理由 | さらなる事業拡大に向けた資金調達 |
Mars社はすでに国内有数のEC運営企業に成長しているが、今後のビジョンはベトナム以外の東南アジアにも事業を拡大していく方針である。
株主構成
Mars社の株式は60%が3名の創業者、40%がその他の投資家によって保有されている。
Mars社の強み
Mars社の強みは、以下の2点である。
IT技術を活用した管理による大幅なコスト削減
Mars社は在庫管理や受発注にIT技術をフル活用し、大幅なコスト削減に取り組んでいる。ベトナムでは卸売・小売および倉庫でIT技術を導入している企業は少ないが、同社は先進的な取り組みにより人件費の削減、ヒューマンエラーの最小化を実現している。
ブルーオーシャン市場におけるトップシェア
Mars社はこれまでECでは扱われてこなかった商品およびビジネスモデルに特化し、現在、同市場シェアのトップを握っている。このビジネスモデルはベトナムのみならず東南アジアの中でも先進的な取り組みである。
投資家への期待
Mars社が出資を呼び掛ける理由は、今後東南アジアに事業を拡大していくというビジョンを実現するための資金調達である。また同社は出店企業数をより増やしていくニーズがある。そのため、同社が扱う商品のサプライヤーとのコネクションが多い企業を優先して歓迎している。
期待されるシナジー
同社への出資により期待されるシナジーは、ベトナムへのEC事業の拡大、また将来性のある事業への出資によるキャピタルゲインである。
ベトナムにおけるEコマースの発展
ベトナムにおいてインターネットのユーザーは2022 年に人口の75%を占める。その内で74.8%のユーザーはEコマースを利用し、60百万人に相当する。Eコマース市場の売上高は2021年に13億ドルであるのに対し、2025年に39億ドルまで増加を見込む。2017年から2022年にかけてB2C市場の売上高は22%の平均成長率を維持し、新型コロナ禍の背景で2022年の売上高は16.4億ドルを達成した。

2022年Eコマースの利用者は一人当たり購入額が285ドルである。モール型ECプラットフォームと言えば、2022年のReputaレポートによると、シンガーポール系のShopeeとLazadaは認知度が高く、2022年のEコマースの市場シェアはそれぞれShopeeが73%、Lazadaが20%を占める。注目すべきのは、TikTok Shopは2022年4月に登場したばかりであるが、認知度は3位に入る。内資系のTikiとSendoは外資系企業より認知度が高くはないため、市場のシェアはTikiが5.8%、Sendoが1.4%を占める。

お問い合わせ
本件に関する詳細情報については、ぜひVietBizまたは運営企業のONE-VALUE株式会社までお問合せください。
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