金融業界のM&Aの動向
ベトナムの金融市場は、依然魅力的な市場として多くの外資系企業が注目しており、ベトナムの金融市場への進出や拡大を計画している。また、専門家は、買収や合併がベトナム進出の主要な手段であると指摘している。
タイの大手銀行であるKrungsri Bank (KBank)によると、ベトナムは約1億人の潜在的な市場であり、労働人口が急速に増加しているため、大きな購買力がある。経済的にも政治的にも安定しているため、ベトナムは外資系企業にとって理想的な投資先となっている。
ベトナムの金融市場では多くの大規模なM&Aが行われている。最近の例として、SeABankが郵便通信ファイナンス(PTF)の100%の株式を、AEON Financial Serviceに4.3兆ドンで譲渡した。
また、KBankはホームクレジットベトナムの買収交渉を進めており、取引総額は約10億ドルに達している。SHBはSHBFinanceの50%の株式をKBankに譲渡し、3年間で残りの50%を売却する予定である。この取引総額は約3.6兆ドンと見込まれている。
銀行が事業を売却することは、財政の改善とリスク分散の意図があると指摘されている。
M&Aによる事業撤退は銀行にとって大きな収入源となっている。また、主力事業に焦点を当て、注力することが可能となる。例えば、融資、家庭や個人を対象とした事業の拡大、ネットバンキングの強化等が挙げられる。