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ベトナムのアパレル市場を読み解く:世界的ブランドがベトナムを進出先として選ぶ背景

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ベトナムのアパレル市場を読み解く:世界的ブランドがベトナムを進出先として選ぶ背景

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はじめに

ベトナムはもともと米国、EU、日本など先進国市場向けの衣料品生産拠点として知られていたが、近年ではベトナムはアジアで最も魅力的なアパレル消費市場の1つとしても注目されるようになった。実際に日本からはユニクロや無印良品等、またその他の国からも、ZARA(スペイン)やH&M(スウェーデン)といった大手アパレルチェーンが進出している。またファストファッションだけでなく、以前は外国人や一部の富裕層に向けた販売を行っていたルイ・ヴィトンやコーチ等の高級ブランドや、アディダスやナイキといったスポーツブランドも、ベトナムの中間層向けの販売を強化している。本レポートではこうした背景を基に、アパレル業界におけるベトナム市場のポテンシャルについて解説していきたい。

人口増加と経済発展によって中間層向けのアパレル市場が拡大

ベトナムのアパレル市場を読み解く:世界的ブランドがベトナムを進出先として選ぶ背景:人口と世帯所得分布

ベトナムのアパレル消費市場が拡大している要因の一つは、人口の増加と経済発展によるベトナム国民の所得の増加である。特に所得の増加は重要な要因である。これまで多くのベトナム国民が前述のルイ・ヴィトン等に代表されるブランド品を身に付けたいと思っても、富裕層以外には到底手の届く値段ではなかった。筆者が街中で見かけるそうしたブランドものの衣類やアクセサリーも、ほとんどが偽物であった。

しかし近年では上の図表に示されるように年間所得が5,000~35,000USDである中間所得の増加が目覚ましい。これに伴い、「本物の」ブランド品にも手が届くようになり、またベトナムの物価水準では「高級品」と見なされるユニクロやZARA等のファストファッションも多く人気を集めるようになった。

ベトナムのアパレル市場を読み解く:世界的ブランドがベトナムを進出先として選ぶ背景:市場規模の予測

 Statistaの統計データでも、ベトナムのアパレル市場規模は2021年から2025年までに60.3億USDから85.9億USDまでに拡大すると予測されており、年平均成長率(CARG)は+9.24%で推移していくと考えられている。

今後のベトナムアパレル市場を読み解く2つのポイント

 ここまで、統計データからベトナムのアパレル市場の有望であることを確認してきたが、これから新たに日本企業がベトナムに進出するにあたっては、気候・文化・インフラの違いを加味した上でその国のトレンドを掴む必要がある。今回のレポートではその中で2つのポイントについて解説していきたい。

北部と南部の気候・文化の違い

 ベトナムの国土は大きく首都ハノイが位置する北部と、経済都市ホーチミン市(旧サイゴン)が位置する南部に分けることができる。南部と北部では気候や文化が大きく異なるため、アパレル企業が進出するにあたってはそれぞれの違いに応じた進出戦略を立てる必要がある。

北部の気候・文化

まず北部について、気候は四季があり年間を通じた気温差が激しい。1~2月に最も気温が下がり、反対に7~8月に気温が高くなる。そのため冬には日本と同じようにジャケット等の暖かい上着がよく売れる。これは南部にはない特徴である。夏の服装については南部と類似いているが、北部はやや南部に比べて硬派な服装が好まれる風潮がある

南部の気候・文化

次に南部については、気候は年間平均気温が27~28度であり一年を通じて気温の変化はあまりない。季節は雨期(5~10月)と乾季(11~4月)の2つがあり、雨期にはゲリラ豪雨のような激しい雨が断続的に降り続く。服装の傾向としては、日本でいう夏着(軽装)が多い。特に最近では韓国の影響を受けたファッションが流行しており、体のラインを強調するようなピッタリとした服やショートパンツ等が好まれている。逆に日本で好まれるようなゆったりとしたシルエットの服やロングスカートなどはあまり好まれていない。これにはバイクに乗る人が多いというベトナム特有の事情も背景にある。ヒラヒラとしたロングスカート等ではバイクに乗りにくいのである。

ベトナムで進むECの普及

他のレポートでも取り上げたが、ベトナムは東南アジアの中でも最もEC(eコマース)市場が発達している国の一つである。ベトナムにおけるEC(B2C)の売上高は2019年時点で100億USD(約1兆700億円)に達しており、2025年までに430億USD(約4兆6000億円)までに拡大する見込みである。

ECサイトの利用者のメインはファッションの流行に敏感な若者たちである。若者たちはショッピー(Shopee)やラザダ(Lazada)といったECサイト・アプリで日々ファッションの動向をチェックしている。逆にこれまでのように店舗や市場等における対面販売は割合が減っていくと予想される。

これはベトナム国内で店舗等の対面販売の販売網を持たないアパレル企業にとってはチャンスであると言える。特に新型コロナによって直接ベトナムへ渡航することも難しくなっている中で、まずはECサイトによる販売で市場の様子を見てみるという方法も効果的であると考える。

まとめ

 以上、本レポートではまず統計データによりベトナムアパレル市場のポテンシャルを確認し、後半では市場を読み解くポイントについて解説してきた。特にベトナム中間層の成長による購買力の増加、そしてECサイトの普及の2つが、日系企業の進出に対してプラスに働くと考えている。アパレル業界に限った話ではないが、トレンドを分析し、消費者のニーズに合わせた商品展開の戦略を策定することがベトナムのアパレル産業で成功するためのポイントとなるだろう。

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