5つの地域の現状と展望
ベトナムの経済発展は目まぐるしく外資企業からの注目を集めている。特に製造業を中心とする投資が増加しており、そのための工業団地選びが企業の成功の鍵となる。本記事では、ベトナムで注目される5つの地域:ホーチミン、ドンナイ、ビンズオン、ロンアン、バクニンの工業団地について詳しく解説しする。
全国の工業団地の現状
投資計画省(Ministry of Planning and Investment, MPI)の最新のデータによると、ベトナムには全国で563の工業団地が計画されており、その中で397箇所の工業団地が既に稼働している。これらの工業団地は主に南部に集中しており、未開発地としての総面積は約87,100ha、工業地としての総面積は約58,700haにのぼる。
ホーチミン
ホーチミン市はベトナム経済の中心として1990年代から急速に発展している。現在、ホーチミン市には19箇所の稼働中の工業団地があり、特にテクノロジーや製造業に注力している。
近日、副首相は投資計画省(MPI)の要請に応じ、ホーチミン市の工業団地を「ベトナムの工業団地の発展計画」に追加・補完することに同意した。ファンヴァンハイ1工業団地とファンヴァンハイ2工業団地が開発プロジェクトに追加された。
ドンナイ
ドンナイ省は、1960年代から工業開発により、ベトナム国内で最も多くの工業団地を持つ地域として成長して来た。承認された39箇所の工業団地中、31箇所が稼働中、総面積は約19,000ha の面積である。工場の稼働率は約86%に達している。
最近、ドンナイ省では、ロンタンハイテク工場地帯への6兆ドンの投資を投じて着工が始まり、ロンドゥック3工業地域へ1.8兆ドンの開発が承認された。さらに、今年3月には72兆ドンを超える都市開発事業が承認され、省の経済発展に向けた大きな期待が寄せられている。
ビンズン
ホーチミン市に隣接するビンズン省は、ベトナム最大の工業地帯の一つとして急成長している。FDI(外国直接投資)が盛んな地域で多くの日系企業も参入しており、ビンズン省の都市開発は日系企業が手掛けている。南部の工場地域総面積の25%を占めており、30箇所の工場団地がある。総面積は12,670.5ha、工場の稼働率は87.4%である。
ロンアン
ロンアン省は物流の要所としての位置付けから、多くの工業団地が設立されている。現在18の工業団地が稼働中で、2030年までにさらに17箇所の新しい工業団地を設立する予定である。面積を3,200ha拡大する計画があり、省政府により進められている。これにより、総面積12,500haの工業団地が設立される予定である。
バクニン
バクニン省はベトナム最小の省であるが、北部で最も多くの稼働中の工業地帯を有している地域で稼働中の工業団地は15箇所である。バクニン省は重要な製造中心地として、首都ハノイと北部の工業中心地との接点として重要な位置を占めている。
まとめ
ベトナムの経済成長は、これらの工業団地は経済発展と密接に関連しており、外資企業にとって、適切な工業団地を選ぶことは、ビジネスの成功にとって重要になる。ベトナム投資を考える企業は、各地域の特徴や最新の動向をしっかりと把握し、戦略的な判断を下すべきだと考える。