ベトナム政府は、2026年7月以降にハノイの環状1号線内でガソリン・ディーゼル二輪車の通行を禁止し、2030年には環状3号線まで対象を拡大する計画を発表した。この方針は、環境保護と温室効果ガス削減(Net Zero)への貢献を目的としており、都市生活の質向上や経済成長にもつながると期待されている。
証券会社ASEANSCは、この政策により上場企業の中で恩恵を受ける企業群を3つに分類している。第一は、電動車の製造・販売・流通を手がける企業であり、VinFastを展開するVingroup(VIC)が最大の恩恵を受けると分析。Tasaco(HUT)やTMT Motors(TMT)も中国ブランドとの提携で電動車を販売しており、需要拡大の追い風を受けると見られている。
第二は、電動モビリティのバリューチェーンに属する企業群で、PV Power(POW)は充電ステーションのインフラ構築で注目される。Viettelの子会社であるViettel Construction(CTR)や、FPT(FPT)もVingroupと提携し、ITや電力インフラで支援しており、間接的に利益を享受する見込みである。
第三は、電力供給企業であり、電動車の普及により電力需要の増加が見込まれる。これにより、POW、PGV、NT2、GEGなどの電力企業の業績向上が期待されている。なお、ガソリン販売を主力とするPetrolimex(PLX)は市場縮小に直面する可能性がある。
このように、交通政策の転換は上場企業に明暗を分ける要因となっており、特に電動化に対応した企業への投資注目度が高まっている。
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