ベトナム、地域別で太陽光発電の新価格枠導入
ベトナム商工省は、地域別および蓄電池の有無に応じた太陽光発電の新たな発電価格枠を承認した。これは、電力供給の効率化と再生可能エネルギー政策の現実性向上を目的とした施策である。新たな枠組みでは、太陽光発電(地上設置・蓄電池なし)の価格上限(VAT抜き)は、北部1,382.7ドン/kWh、中部1,107.1ドン/kWh、南部1,012.0ドン/kWhに設定された。水上設置型ではそれぞれ1,685.8ドン/kWh、1,336.1ドン/kWh、1,228.2ドン/kWhである。
一方、蓄電池を備えた太陽光発電の価格上限は、北部で地上型1,571.98ドン/kWh、水上型1,876.57ドン/kWh、中部でそれぞれ1,257.05ドン/kWh、1,487.18ドン/kWh、南部では1,149.86ドン/kWh、1,367.13ドン/kWhとなっている。蓄電池付き発電所の評価には、最低容量10%、放電時間2時間、全発電量の5%充電分といった条件が用いられる。
この価格枠は、EVN(ベトナム電力公社)からの提案を基に、商工省の通達09号および決定21号に基づき策定された。従来の枠組みは地域差を設けておらず、今回の改訂により実情に応じた価格設定が可能となった。
しかし、再生可能エネルギー分野の一部投資家は、この価格水準が低すぎると懸念を表明している。特に、ベトナムドン建てでの価格決定は、米ドル建ての融資や設備輸入に依存する投資家にとって、為替リスクを増大させる恐れがある。さらに、一部プロジェクトでは国家機関による完成証明書(CCA)の取得が未了であり、価格の遡及的な見直しリスクも存在する。
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