国内外で取引売上高を急速に伸ばすベトナムのEC
8月14日に開催された「ECの発展 – 機会、原動力、課題」座談会では、トラン・ミン・トゥアン教授が電子商取引の重要性について語った。トゥアン教授は、ECがデジタル経済の発展において主要な原動力であり、2023年末までにECが国のデジタル経済総価値の約15〜17%を占める見込みであると述べた。
現在、ベトナムには1,400万以上の店舗と約9,000の市場が存在し、特に新型コロナウイルス(Covid-19)感染症拡大後に、EC市場は急速に成長している。トゥアン教授は、卸売や小売活動をデジタルプラットフォームに移行することが現在のトレンドであり、これが世界の小売売上高の19.6%を占めていると指摘した。
また、ベトナムは2025年までにECの売上を総小売売上高の10%にする目標を掲げている。このように、ベトナムのECは急成長しており、国内外で多くの企業がこの分野に参入している。企業は国内市場で成功を収めるだけでなく、消費者の嗜好を理解しながら外国市場でも商品を販売している。
過去10年間で、小売業のEC取引売上高は平均20%程度の成長率を記録しており、これは世界でも最も速い成長速度である。さらに、越境ECはベトナム企業にとって輸出市場拡大の有効な手段となっている。アマゾンを通じた販売数は2019年から2023年までの5年間で3倍に増加し、その結果として年間売上高が100万米ドルを超える企業も10倍になった。これにより、多くのベトナム製品が海外市場へと進出している。このような背景から、ベトナム政府および関連機関はECの推進を強化し、企業活動の効率化や消費者利便性向上を図っている。今後もEC取引はベトナム経済において重要な役割を果たすことが期待される。