ベトナム政府と米国政府との間で行われた電話会談により、両国は税制面での対話を進展させ、米国製品に対する優遇市場アクセスと相互の税優遇措置が注目されている。特に大型バイクを含む米国製品の輸入促進策が打ち出され、米国企業の対ベトナム投資の加速が期待されている。これによりベトナムは、アジア市場進出のゲートウェイとしての地位を強化する可能性がある。
一方、米国によるベトナム製品への関税の詳細は未発表ながら、原産地が明確かつ国内付加価値の高い製品は恩恵を受けやすく、中継製品や原材料依存度の高い製品は関税負担が高まる見通しである。
特に、電子部品や携帯電話といったFDI企業主導の輸出品のほか、繊維、皮革、木製品、農産品など中小企業による品目も影響を受ける。これらにおいて、インドやASEAN諸国などの競合がまだ米国と交渉に入っていないため、ベトナムには戦略的優位性があると見られる。
さらに、ベトナムは17件の自由貿易協定(FTA)を締結しており、多くの市場で関税免除や削減措置を享受できる状況にある。FTAにおける関税の平均水準(0~20%)内であれば、米国との交渉結果も容認可能な範囲とされる。
これらの動きは、米国製品の輸入増による投資誘致と、ベトナム製品の戦略的輸出拡大の双方に寄与し、両国の経済関係深化を後押しすると評価される。
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