ベトナムの繊維・アパレル産業が、低価格の委託加工から高付加価値型生産へと大きく転換している。ベトナム繊維協会(VITAS)によれば、2025年1〜9月期の輸出額は347億5,000万ドル(約5兆4,000億円)で前年同期比7.7%増。一方、原材料輸入は160億ドル(2.4兆円)に達し、そのうち布地が110億ドル(1.7兆円)を占め、依然として海外調達への依存が大きい。
VITAS会長は、ベトナムが中国、バングラデシュに次ぐ世界第3位の繊維輸出国となり、「単なる『下請け生産』の時代を終え、自社ブランドと高級製品への転換を進めている」と述べた。デザイン性と技術力を兼ね備えた製品が高い評価を得ているため、中東市場など、従来難しかった地域への輸出も拡大している。ベトナム製繊維製品は現在138市場で販売されており、16の自由貿易協定(FTA)の恩恵を受けている。2027年までに22件へ拡大する予定であり、輸出先の多様化が進む。
一方で、生産コストはインドネシアやマレーシアより40〜45%高いが、労働生産性は約40%上回る。しかし、自動化・グリーン化の導入が進み、中国に次ぐスピードで生産体制の近代化が進展している。
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