2025年上半期、ベトナムの公共投資の実行額は前年同期比で40%増加した。この急増の背景には、行政手続きの簡素化、地方自治体への権限委譲、プロジェクト承認プロセスの迅速化といった一連の改革がある。とりわけ省レベルでの投資実行が目立ち、地方主導での都市インフラ、空港、大型不動産案件などが進行している。
ベトナム国会は2024年以降、ベトナム地方政府が一定規模以上のプロジェクトを中央政府の承認なしに独自で承認できるよう法改正を実施。これにより、地方での実行力が増し、全体の進行速度が加速した。また、財務省は全国63省の財務局を20の地域財務局へ統合し、財務申請をオンライン化したことで、企業側の書類提出も迅速化。従来の郵送・対面提出に比べ、処理時間は1~3日に短縮された。
さらに、ロンタイン国際空港(13億ドル)やハノイ・ホーチミンの環状道路、ラオカイ~ハイフォン鉄道(84億ドル)など国家規模のインフラ整備も前倒しで進行している。ベトナム政府債務残高はGDP比40%以下、財政黒字は5か月で5%以上と健全であり、未執行インフラ資金は450億ドル以上あることから、今後も持続的な公共投資が見込まれる。過去の課題であった法的障壁や行政の非効率性が是正されつつあり、公共投資の実効性は着実に向上している。
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