ベトナム再エネ価格巡り企業が反発
ベトナム電力公社(EVN)は、2025年3月に国内外の約80の再生可能エネルギー関連投資家と初の対話を実施した。この背景には、100以上の太陽光・風力発電プロジェクトの事業者が、FIT価格の遡及的見直しにより総投資額約130億米ドルに影響が及ぶことへの懸念を表明したことがある。EVNは、政府の決議とベトナム商工省の報告を踏まえ、FIT制度の有効期限後に検査合格証明書(CCA)を取得したプロジェクトに対し、売電価格の調整案を提示した。
この案に対し投資家側は強く反発し、FIT1・FIT2価格適用の条件としてCCAが法的に義務付けられていなかったと主張した。2023年6月に施行された新たな商工省通達が初めてこの条件を明示したため、それ以前のプロジェクトに遡及適用するのは不当であると訴えている。さらにEVNの提示する「価格の暫定適用」は電力購入契約(PPA)に違反するとして、損害が生じた場合にはEVNに補償責任があると主張した。
また、国家的な経済成長と再生可能エネルギー開発目標に鑑みて、EVNの対応はベトナム国内外の投資家の信頼を損ない、将来的な投資意欲にも影響を及ぼすと警鐘を鳴らしている。弁護士の見解でも、政府が約束した優遇措置は遵守されるべきであり、行政側の不備に起因する混乱の責任を企業に転嫁すべきではないとの見方が示されている。今後、ベトナム政府とベトナム商工省を含む関係当局との直接対話を通じて、投資家の利益を尊重しながら問題解決を図る必要があると考えられる。
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