隣国がベトナムのグリーンエネルギーを検討
複数の隣国がベトナムのグリーンエネルギーの購入を検討している。具体的には、シンガポールとマレーシアが、ベトナムから年間4〜10 GWのグリーン電力を輸入したいという意向を示している。しかし、これを実現するためには、ベトナムが電力を輸出する為のインフラ整備と、法律の策定・整備をしなければならない。
2021年時点で、ベトナムの発電設置総容量は78.4 GWで、ASEANでは最大となっている。ベトナムは風力発電と太陽光発電においては、世界ではトップ10に入る総容量を有している。そして、2030年までには、海洋風力発電の容量が約6,000 MWに増加し、2050年には70,000〜91,500 MWを目指す計画がある。
現在、シンガポールやマレーシアなどベトナムの隣国企業の多くが、2030年以降にベトナムからグリーンエネルギーを海路で購入する方法について調査している。しかし、ベトナムの現行の法律と政策が対応しているかどうかがボトルネックとなっている。また、第8次国家電力開発基本計画(PDP8)においても、2021年~2030年の期間における電力輸出に関する具体的な策定がされていない。
シンガポールはオーストラリア、インド、インドネシア、カンボジア等を含む6つの国からのグリーンエネルギー輸入を検討している。ベトナムは、他国との競走のため迅速な行動が求められる。
ベトナムは電気輸出に関するインフラ・法律の策定・整備を早急に進め、潜在的なポテンシャルを特定し、グリーンエネルギーの輸出機会を最大限に活用することが求められる。
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