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環境・再生可能エネルギー

ベトナムは水素・バイオマス分野への投資環境整備を表明

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ベトナムにおける再生可能エネルギー開発推進

近年、ベトナムでは経済発展に伴って都市化・工業化が進行しており、排出される温室効果ガスの量も急速に増加している。ベトナムの温室効果ガス排出量は、1年間で3億7,900万トンに及び(2018年時点、2021年にGlobal Carbon Projectが公表したデータによる)、ベトナム国内で排出される温室効果ガスの排出量は、2000年以来18年間で2.4倍に増加している。

その中で、2021年11月に開催されたCOP26 (イギリス)において、ベトナム政府は2050年までのカーボンニュートラル達成という目標を表明しており、 再生可能エネルギー開発に注力し、急速な技術開発や法整備を進めている。

さらに、ベトナム政府は2023年5月15日に、2050年を見据えた2021年~2030年の電力計画である「第8次ベトナム国家電源開発計画」(以下 PDP8)を正式決定した。PDP8では再生可能エネルギーの開発をより促進していくことが示されており、再生可能エネルギー(水力発電を除く)は現在17,539MWから2030年には42,986MWとなり、電力システム全体の総設備容量の約28.6%を占める見込みである。

特に近年は、水素やバイオマス発電等の新しいエネルギー分野への注目が集まっている。水素エネルギー技術を応用したプロジェクトは、ハイテク分野への投資に関する法律に基づき、投資優遇措置を受けることができ、外国企業にとっても参入機会が多い分野と考えられる。また、ベトナムは農業国であり、木質ペレット等の林業系バイオマス燃料のほか、籾殻やコーヒー・カシューナッツの残渣等、農業系バイオマス燃料も豊富にある。資源発生量の多い発生地を特定し、流通構造や主要な燃料サプライヤーの調査等を十分に実施することで、外国企業も参入の機会を得ることができる。

ディエン ベトナム商工省大臣がフランスのエネルギー企業と会談

2023年12月4日、フランス・パリで開催された東南アジアフォーラムの一環として開催された会議にて、グエン・ホン・ディエン ベトナム商工大臣は、環境に優しいエネルギー分野において、ベトナムは企業を支援するための優遇策等を整備する意向であると述べた。

ディエン大臣は、Perenco、Électricité de France、Air Liquide、Hydrogen de France等、フランスの大手石油会社やエネルギー分野における業界団体、企業の幹部と会談した。

各企業・団体は、グリーン水素やバイオマスなど、再生可能エネルギーおよび新エネルギー分野への投資活動について、今後とも拡大していく意向を表明した。さらに、石油・ガス探査、水力発電、火力発電、液化天然ガス等、既に開発が進行している分野についても、引き続き注力するとしている。

ベトナムはエネルギー分野への投資環境整備を表明

ディエン大臣は、商工省はベトナムにおける環境に優しいエネルギー分野の発展に貢献する企業に対して、「利益の調和、リスクの共有」の精神にて、有利な環境を整備する用意があると述べた。また、外国企業に対しては、ベトナムでのグリーン水素等の新しいエネルギー分野の発展に向けて、政策立案、諸規制、基準の策定等の面で知見を共有するとともに、ベトナムのエネルギー分野における人材育成の面でも、継続的な支援を求めている。

ディエン商工大臣とHydrogen de France幹部による会談
出所:現地メディア Báo Công Thương

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