はじめに
11月15日に開催された「VIMEXPO 2023」の第4回展示会は、ベトナムの裾野産業と製造業の国際展示会である。この展示会では、裾野産業の発展プログラムの一環として、政府の115/NQ-CP号決議を基に開催した展示会である、裾野産業と製造業分野で活動する企業に有利な環境を提供し、製品の紹介、技術交換、パートナーシップの模索、合弁事業の促進、投資誘致を目的としている。
サムスンによるローカル企業への支援
参加企業を代表してSamsungVietnam(サムスンベトナム)の最高責任者(CEO)であるChoi Joo Ho氏は、サムスンがベトナムの裾野産業の発展に向けてベトナム商工省と協力し続けることを強調した。実際に、2015年以降、サムスンはベトナムの裾野産業の発展に貢献しており、約400社のベトナム企業に生産効率化や品質向上に関するアドバイスを行い、207人のベトナム人コンサルタントの研修を支援している。
サムスンのベトナムでの事業拡大
サムスンは、2022年末時点で約200億ドルの投資を行い、ベトナム最大の投資国としての地位を確立している。同社のベトナムにおける事業展開は、6つの工場、1つの研究開発センター、および販売会社1社を含む広範なネットワークを形成している。特に、バクニン省に位置するSEV工場とタイグエンにあるSEVT工場は、サムスンの世界最大のスマートフォン製造拠点であり、ホーチミン市にあるSEHC工場は東南アジア最大の家電製造工場として知られている。
また、同社はハノイに東南アジア最大となる研究開発センターを開設した。投資額は2億2000万ドル(約290億円)に上る。生産拠点だけでなく、大型の研究開発機能も整備することで、グローバル戦略拠点としてのベトナムの位置付けを一段と強化している。
最後に
サムスンがベトナム事業を拡大することは、ベトナムの市場の成長性、優れた労働力、戦略的な地理的位置、投資環境の改善、サプライチェーン、そして持続可能な供給源を提供する魅力的な投資先であることを示している。