ベトナムでは、再生可能エネルギーの供給は不均衡であり、主に中部地域と南部地域に集中している。ベトナム全国の電力システム設置容量の約27%を占め、約15%の電力を供給しているにも関わらず、北部地域では夏の一部の期間においても電力不足が続いている。
先進国や富裕層から得た資金を通じて、発展途上国の再生可能エネルギーへの転換を支援する「人と地球のためのグローバル・エネルギー同盟(GEAPP)」は、ベトナム電力会社(EVN)と商工省(MOIT)がBESS(Battery Energy Storage System)を電力グリッドに接続するプロジェクトを試験的に実施し、再生可能エネルギーの貯蔵に関してより具体的なガイドラインや規制を策定することを提案している。
ベトナムでは、現在一部の民間企業が試験的に導入した小規模なBESSが、ベトナム全国に存在している。しかし、既存のガイドラインや規制には不透明な点があり、BESSの電力グリッドへの接続が遅れている。第8次国家電力開発基本計画(PDP8)で法的に認められているにも関わらず、具体的なガイドラインや規制が明確にされていない。