ベトナム中部高原のザーライ省Phù Mỹ Đôngで、再生可能エネルギー分野の人材育成を目的とした「エネルギー人材訓練・開発センター」が総投資額2,300億VNDで建設される予定である。本事業は風力や太陽光など自然資源に恵まれた同地域の特性を生かし、再生可能エネルギー産業の中核拠点を形成する戦略的プロジェクトと位置づけられている。
敷地面積23haに及ぶ施設には、水素製造プラント、風力タービン、太陽光発電所、実習用タワー、シミュレーション研修施設、宿泊設備、スポーツ施設などを備える予定である。また、酸素高圧治療センターなど付帯機能も含め、学習と研究、生活が一体となった環境が整備される。最大400人規模の研修生を受け入れ、117名以上の講師・専門家が指導にあたる構想である。
さらに、本センターはベトナム国内向けのみならず、将来的にはラオス、カンボジア、ミャンマーなど周辺国からの研修生受け入れも想定され、国際的な人材育成拠点としての役割も期待されている。これによりザーライ省は、再生可能エネルギー人材の域内ハブとして存在感を高める可能性がある。
建設・運営段階で数百人規模の雇用が直接創出されるほか、サービス、物流、宿泊業など関連産業にも波及効果をもたらす。特に現地の若年労働力を活用することで、海外専門家への依存を軽減し、地場産業の自立性を強化する狙いがある。
世界的に脱炭素化とエネルギー転換が加速する中で、このセンターはザーライ省を再生可能エネルギー開発と人材育成の先進地域に押し上げる起点となる。地方経済の発展だけでなく、ベトナム全体のエネルギー戦略にも資する重要プロジェクトである。
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