EUがベトナム水産業の食品安全基準順守を調査
2024年9月24日から10月17日まで、欧州連合(EU)は、ベトナムの水産業に対して、EUへの輸出品に関する食品安全基準の遵守状況、特に化学物質および抗生物質の残留物について現地調査を実施する。
この調査は、ベトナム水産業にとって、製品の品質を証明し、国際市場での地位を確立するための重要な機会と評価されている。発表によると、EUの調査チームは、遠隔評価と現地視察を組み合わせた「ハイブリッド」形式で評価を行う予定である。
これは、EUの2021年~2025年にかけての食品安全検査および分析計画の一環である。EUは、ベトナムが輸出する水産品(蜂蜜製品を含む)の残留物管理システムを重点的に検査する。これにより、欧州の消費者の食品安全が確保されるだけでなく、ベトナムが必要な基準を維持し、向上させているかどうかが評価される。
今回のベトナムでの調査は、EU外からの輸入品、特にベトナムからの製品がヨーロッパの厳格な基準に準拠していることを証明する非常に重要な調査である。ベトナムは現在、世界最大のパンガシウス(淡水魚の一種)生産・輸出国であり、生産量の52%、世界のパンガシウス貿易の90%を占めている。また、エビの輸出に関しては、世界のエビ輸出総額の13%から14%を占めている。米国およびEUは、薬物残留物、化学物質、製品の原産地、持続可能性に関する管理要求が厳しい市場である。
ベトナムの水産品輸出総額は2024年上半期で米国およびEU向けに12億7,000万ドルに達し、これらの市場はベトナム水産品の信頼性と品質を証明する上で重要な役割を果たしている。ベトナム農業農村開発省水産総局の代表によると、ベトナムは難しい市場への水産品輸出に関して多くの経験を積んでおり、食品安全基準の維持と向上は水産業の持続可能な発展を保証するための重要な要素である。