はじめに
ベトナムは近年、経済成長や人口増加による、所得水準の向上による中流層の増加により製造業の拠点としてだけでなく、消費市場としても注目を集めています。特に映画産業は、若年層を中心とした需要の急増により、大きな成長ポテンシャルを秘めている。
このようなベトナムの映画市場の発展に取り組む日本企業の1つが、イオンエンターテイメント株式会社である。同社は2024年7月31日、ベトナムの映画会社Beta Mediaとの合弁会社『Aeon Beta Cinema』を設立。
本プロジェクトは、ONE-VALUE株式会社の支援により、イオンエンターテイメントとBeta Mediaがベトナムでの合弁事業成功に向けて、重要な役割を果たしました。
今回、イオンエンターテイメントの藤原社長にインタビューを行い、本プロジェクトの経緯とONE-VALUEの貢献について詳しく伺いました。
ONE-VALUE株式会社の支援
ONE-VALUE株式会社の支援
本プロジェクトにおいて、ONE-VALUE株式会社は合弁事業のフィナンシャル・アドバイザー(FA)として以下の業務を担当しました:
- 市場調査:
- ベトナム映画業界の市場調査を実施。
- 市場のフィジビリティ・スタディ(FS調査)を行い、プロジェクトの実現可能性を評価。
- パートナー選定:
- 提携候補となるパートナー企業の選定。
- 最適なパートナーとの交渉を支援。
- 進捗管理:
- 合弁事業の全般的な進捗管理を担当。
- プロジェクトの各段階における進行状況をモニタリングし、適切な対策を講じる。
- 交渉の助言:
- 交渉過程での助言を提供。
- 法的手続きや契約締結におけるサポートを実施。
- 手続き支援:
- 必要な手続きの実施をサポート。
ONE-VALUE株式会社のこれらの支援により、イオンエンターテイメントとBeta Mediaの合弁事業『Aeon Beta Cinema』はスムーズに進行し、成功へと導きました。
藤原社長へのインタビュー
―ホア:本日、イオンエンターテイメントとベータメディアとの調印式ですが、ご感想はいかがかですか?
藤原社長:やはり日系企業が海外進出をすることは非常にやっぱりハードルが高いく厳しいものです。ONE‐VALUEが上手くベータメディアとマッチングも支援していただいき、非常にスムーズに調印式まで来たなっていうのは正直な印象です。
―ホア:ベトナム企業との合弁事業ということで、本プロジェクトの困難な点や記憶に残っている点はなんですか?
藤原社長:ベトナムで映画事業を展開するにあたって、マーケットデータや数字的な根拠が求められます。ONE-VALUEのバックアップとベータメディアの協力のおかげで、スムーズなコミュニケーションが取れたため、特に大きな困難はありませんでした。三者が密にコミュニケーションを図り、お互いの理念や主張のギャップを埋めるために努力したことが、今回の成功につながったと思います。お互いが主張し、双方の妥協点を探り、徐々に歩み寄ることで、本日の調印式を迎えることができました。
―ホア:本プロジェクトにおいて、ONE-VALUEの支援によって特に実現できたことはありましたか?
藤原社長:文化の違う会社同士が一緒に事業を進めるのは大変なことです。我々もベトナムの文化や歴史についてもっと学ばなければならないという課題がありました。その点で、ONE-VALUEの支援は非常に助けられました。相互理解を深めることができたのは、ONE-VALUEの支援おかげです。
―ホア:今後のONE-VALUEへの期待は何ですか?
藤原社長:引き続き、両社のパイプ役として活動してほしいです。また、ベトナム市場でのビジネスを成功させるためには、多くのハードルを乗り越える必要があります。お互いを知り、コミュニケーションを取ることが重要であり、そのパイプ役としてONE-VALUEに担ってもらいたい。さらに、ベトナムの成長を支えるためのマーケットリサーチや予測など、次のステップでもパートナーとしてONE-VALUEに協力をお願いしたいです。
『Aeon Beta Cinema』の設立と目標
- イオンエンターテイメント株式会社(日本)とBeta Media(ベトナム)が新たに設立した『Aeon Beta Cinema』は、ベトナムのエンターテイメント業界・映画業界に革新をもたらし、新たな体験を提供することが期待されている。
- このプロジェクトでは、映画館の開発・運営をはじめ、魅力的な映画製作への投資、さらにはベトナム、日本、そして世界各国の多様な映画の配給を行い、観客に豊かな映画体験を提供している。
- 2035年までに約数百億円(ベトナム現地報道では約2億ドルと報道)の投資を予定し、全国に50以上の映画館を展開する計画である。
まとめ
今回のインタビューを通じて、イオンエンターテイメントはベトナムでの合弁事業の初期段階で良い成功を収めていることが伺えた。これは、同社がベトナム市場におけるビジネス展開に成功し、現地のニーズと期待に応えることができている証拠である。
Beta Mediaとの合弁会社『Aeon Beta Cinema』は、ベトナムの映画業界に新たな息吹をもたらすプロジェクトとして注目されている。ベトナム現地で日本品質の映画館を展開してゆく、イオンエンターテイメントの動向に注目していきたい。