ベトナムの工業用不動産市場では、従来の土地リース型からプレハブ型工場(RBF=Ready Built Factory)への移行が急速に進んでいる。これは、国際製造企業が迅速な生産拡大と投資リスクの低減を求めていることを反映している。クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(Cushman & Wakefield)によると、全国平均のRBF稼働率は88%、南部地域では92%に達する。RBFを利用すれば、通常18〜24か月かかる建設期間を数週間に短縮でき、初期投資コストも大幅に削減可能である。
平均賃料は1㎡あたり月額5.5米ドル(約870円)と、中国や欧州よりも低水準にあり、電子部品、高機能繊維、製薬、医療機器分野の製造企業にとって魅力的な拠点となっている。このモデルは、固定投資を運営コストへ転換し、事業拡張や撤退の柔軟性を高める効果がある。
投資家は現在、インフラ整備が進んだ衛星都市で高品質な施設を優先しており、ベトナムは地域の新たな生産ハブとして台頭している。ただし、競争力を維持するためには、国内開発業者が国際基準に基づく技術仕様と法的リスク管理体制を一層強化することが求められる。

出所:Dauthau新聞
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