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ベトナム経済

ベトナムの経済を支える工業団地の発展と展開

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ベトナムの工業用不動産市場は安定した成長を遂げている

ベトナムには397の工業団地があり、総面積は122,900haに及ぶ。これらの工業団地の発展は、国内外のビジネスと経済成長に大きな影響を及ぼしており、ベトナムにおける工業用不動産市場は安定して成長している。(Savills)

工業団地の発展と輸出拡大

ベトナム国内には397の工業団地が存在し、このうち292箇所が稼働中である。総面積は35,700ヘクタールに及びさらに106箇所の工業団地が建設中である。これらの工業団地は高い稼働率を維持しており、北部と南部の稼働率はそれぞれ83%と91%である(Savills調べ)。

北部地域では、ハノイやハイフォンなど都市部を中心に工業団地が発展している。Samsung、LG Electronics、Foxconn、Hyundai、Vinfastなどの大手企業が進出しており、電子製品・半導体の製造が盛んである。この地域ではハイテク分野への投資が集中しており、付加価値の高い製品の生産拠点となっている。一方、南部地域は、ホーチミンを中心に展開しており、食品加工、繊維、成形品などの消費財や部品生産が主体である。労働集約型の産業が多いことが特徴的である。

2016年から2022年にかけて、ベトナムの電子機器等の輸出額は193%増加し、携帯端末の輸出額も68%増加した。高付加価値な製品を中心とした輸出が増加していることが見て取れる。

外国直接投資(FDI)の増加

ベトナムの製造および加工分野への外国直接投資(FDI)は、2023年上半期で84億米ドルに達し、FDI総額の63%を占めている。特に北部地域は34億米ドルの投資を受け入れ、新規FDIプロジェクト数の63%を占めており、ベトナムで最も多くの投資を集めている。対照的に、南部地域のFDIは14億米ドルであり、プロジェクト数でも北部より少なくなっている。

今後の展望

Savills Vietnamの副社長であるジョン・キャンベル氏によると、ベトナムの工業用不動産市場は、多くの投資家の参入により、大きな変化を迎えている。製造業と物流業の成長に伴い、市場は多様化し、プレハブ工場、倉庫、生産工場、複合施設、温度管理施設など、さまざまな製品に対応している。

キャンベル氏は、テナントを惹きつけるために、工業団地や建売不動産デベロッパーが参入支援、従業員支援、法務・行政サービス、管理サービス、持続可能性への取り組みなどの、付加価値の向上と参入インセンティブの提供に注力するべきだと指摘している。また、環境への配慮も重要な要素になる。グリーン工業団地の認証や投資が、今後の競争力を高める鍵となる。

出所:most.gov ホアラックハイテクパーク計画


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