プルデンシャルがベトナム・英国首脳会議で発表した調査によると、ベトナムの保険市場規模はGDP比約3%で、ASEAN6か国の平均水準に相当するものの、世界平均(6.7%)の半分にとどまっている。地域内ではマレーシアとシンガポールのみが3%を上回り、シンガポールが9.2%でトップとなっている。
専門家によれば、市場拡大を阻んでいる主な要因は、国民の情報不足と信頼性の欠如である。調査では回答者の半数以上が「保険情報の入手先が分からない」または「保険金請求が難しい」と回答。ベトナム保険協会のゴー・チュン・ズン氏は、「多くのベトナム人はリスクについて語ることを避ける傾向があり、そのため生命保険加入率が依然として低い」と指摘した。
政府は2030年までに人口の18%が生命保険に加入し、GDP比3~3.5%への引き上げを目標としている。これに向けて、専門家は情報・費用・補償手続きの透明化、AIを活用した保険管理、共通データベースの構築、公民連携(PPP)の拡大を提言。特にグリーンボンド、インフラ、農業保険分野での協力強化が、持続可能な市場形成と経済成長への貢献を後押しするとしている。
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