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【最新動向】ベトナム産木質ペレット:日本向け輸出かベトナムでのバイオマス発電投資か?

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日本国内ではバイオマス発電への投資が進んでいるが、燃料不足の問題から海外輸入が増加している。以前はアメリカやカナダなどの北米からの輸入が殆どであったが、近年になりベトナム産木質ペレット輸入が急増し、ここ数年でトップシェアまで拡大した。

林業資源が豊富なベトナムは日本向け木質ペレット製造への投資がここ数年で進んできた。今後も海外向け輸出は続くと考えられるが、ベトナム政府の方針としては、単純な燃料として海外輸出されるのではなく、より高付加価値の生む事業へ活用されることを方針にしている。今後はベトナム国内でのバイオマス発電の燃料として活用されていくのではないかと考えられる。

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ベトナム産木質ペレットの輸入は日本輸入の国別トップシェア

財務省の貿易統計を見ても、2019年、2020年は連続してベトナム産木質ペレットがカナダ産の輸入量を上回って国別のトップシェアとなった。輸入量は約116万トンとなり、日本の木質ペレット輸入全体の約6割を占めるまでに拡大している。

ベトナムにおける木質ペレット製造は2014年頃に韓国向け輸出として市場が形成されたが、近年は日本向け輸出にシフトしている。

ベトナム中部から北部にかけて人工林が集中しており、木質ペレット製造工場はこの周辺地域に集まっている。今後、バイオマス発電への投資が進む場合、木材加工製造工場に近い位置にバイオマス発電所の建設が進んでいくのではないだろうか。工場から発生する木くずや廃材であれば、ペレット製造する必要もなく、チップの状態でも燃料として活用できる

バイオマス資源が豊富なベトナム

これまで投資が進んでこなかったバイオマス発電分野であるが、FIT価格が引き上げになり、国内にバイオマス資源が多いことから、最近特に注目されるようになった。

 ベトナムは世界的に見ても、農業、林業が盛んな国であり、その副産物として多くのバイオマス燃料が存在している。意外に知られていないが、ベトナム産シェアの大きい農産物は非常に多く存在する。例えば、コメの輸出量はインドやタイと肩を並べ、毎年トップ3に入っており、世界シェアの15%程度を占めている。カシューナッツの輸出量は世界1位であり、カシューナッツ生産量は2020年時点、17年連続で首位を維持している。また、コーヒー輸出量は近年、ブラジルに次ぐ世界2位であり、ロブスタ種コーヒーの生産量は世界1位である。このほか、天然ゴム輸出量世界第3位、ライチ輸出量世界2位等、世界市場を支えるベトナム産農産物が数多く存在する。こうした背景により、農産物、林産物の副産物として得られる、稲わら、もみ殻、カシューナッツ殻、サトウキビ残渣、コーヒー殻などの多様なバイオマス燃料がベトナム国内で発生している。

このように、多種多様なバイオマス燃料があるが、ベトナムのバイオマス燃料は大きく林業系、農業系に分類される。林業系は主に森林木材(薪等)、間伐材・林地残材、工場等残材、木材ペレット・チップ。農業系は稲わら、もみ殻、サトウキビ残渣、カシューナッツ殻、コーヒー殻、トウモロコシ残渣、キャッサバ残渣が主要な燃料としてあげられる。

PDP8でもバイオマス発電開発が明記

現在、商工省が提案し、首相の承認待ちとなっているPDP8草案(第8次ベトナム国家電力マスタープラン)によれば、バイオマス発電への積極的な開発方針は維持されている。地域別に活用余地がある燃料が示され、開発ポテンシャルの電源容量も推定されており、地域ごとに適した燃料選定が必要だ。

木質ペレット製造、バイオマス発電への投資においても燃料資源の長期的な安定調達が事業成功のキーポイントとなるだろう。

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