ホーチミン市は半導体産業を戦略的重点分野に据え、Intel、Samsung、Marvell、Renesas、Siemens EDA、Ampere Computingなど世界的ハイテク企業を誘致してきた。しかし、専門家の獲得難、大規模投資向け特別政策の不足、チップ製造許可手続きの遅さが成長の制約となっている。
この課題克服のため、ホーチミン市はベトナム政府を通じて国会に対し、ベトナム国内外の半導体専門家への個人所得税10年間免除、大規模半導体・データセンタープロジェクトの「戦略的投資優先リスト」登録、手続きを大幅に短縮する「グリーンレーン制度」の導入など前例のない優遇策を提案した。さらに、ハイテク工業団地拡張とデジタル産業特化工業団地新設による用地確保を進め、国内企業による設計・材料製造・関連部品生産などの参入促進を目的とした特別融資優遇策の構築も計画している。
8月4日に開かれた国家半導体産業発展委員会第2回会合で、ファム・ミン・チン首相はホーチミン市の取り組みを高く評価し、権限内で解決可能な課題は即時対応するよう指示。国としても制度面・インフラ面の課題解消を急ぎ、半導体分野の成長を加速させる方針を示した。今回の提案は、日本を含む海外投資家にとっても東南アジア市場での戦略拠点構築を検討する上で重要な動きといえる。
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