ベトナム物流業界に広がるAI活用の波
ベトナム国内の電子商取引の急成長に伴い、物流分野では迅速かつ正確で低コストの配送ニーズが高まっている。これに対応するため、ベトナム企業は人工知能(AI)の導入を進めており、物流業界における革新が進展している。AIは需要予測や在庫管理に活用されており、過去のデータや市場動向、季節性、社会イベントなどを分析し、最適な在庫量の確保を可能としている。例えば、Amazonは大規模セール時にAIを活用して需要を予測し、効率的な準備を行っている。
また、AIは配送ルートの最適化や車両管理にも用いられており、交通渋滞の回避や燃料消費の削減、配送時間の短縮に貢献している。DHLやUPSといったベトナム国内で事業展開する企業もAIを導入し、運営効率の向上を図っている。さらに、AI搭載のロボットによる倉庫内業務の自動化も進み、受け取り・仕分け・出荷・品質管理まで幅広く対応可能となっている。
ベトナム企業にとって、リアルタイムでの注文追跡機能の提供は顧客満足度の向上に直結しており、AlibabaやShopeeといった大手プラットフォームではすでに導入済みである。加えて、AIは物流リスクへの予測と対応策の策定、気象情報に基づく航路変更などの危機管理にも寄与している。
顧客サービスでは、AIチャットボットが問い合わせ対応を担い、パーソナライズされた商品提案を行うことで顧客体験を向上させている。一方で、AI導入には初期投資や人材育成、データセキュリティといった課題もある。しかし、ベトナム企業が競争力を維持するためには、これらの課題を克服しながらAIを積極的に活用する姿勢が重要である。
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