ベトナム経済・ビジネス情報サイト
× 閉じる
経済動向

2024年はベトナム日系企業の多くが営業利益改善・事業拡大と予測

運営会社について
このメディアは、ベトナムビジネスの経営課題を解決する
ベトナム特化コンサルティング会社、ONE-VALUE株式会社によって運営されています。

2024年のベトナム経済の見通し

ベトナム統計総局によると、2023年のGDP成長率は、5.05%となり、政府目標の6.5%を下回った。また、2022年の8.02%からも鈍化しており、過去10年間の平均5.87%を下回った(IMFは2023年成長率を4.7%と推定)。2023年のベトナム経済は、世界的なインフレ傾向や中国経済の停滞、ベトナム北部での電力不足の影響を受け、コロナ以前と比較しても低い成長率に留まった。

一方で、2023年10-12月期のGDP成長率は前年比+6.72%と堅調で、足元では回復の兆しも見られる。2024年のGDP成長率について、ベトナム政府は6.0~6.5%という高い目標を掲げている。また、国際通貨基金は5.8%増、世界銀行は5.5%増と予測している。ベトナムはASEAN諸国と比較して高い成長率を維持しており、経済成長に伴う所得向上を背景に、ベトナム国内市場向け投資が今後とも進展するものと考えられる。

ベトナム進出する日系企業の多くが営業利益・事業拡大を予測

日本貿易振興機構(JETRO)は、「2023年度海外進出日系企業実態調査」を公表した。ベトナムに進出している日系企業の過半数が、2024年の営業見通しを「改善」と予測している。

この調査は、アジア・オセアニアにおける日系企業活動の実態を把握することを目的とし、対象地域へ進出している日系企業業(日本側による直接、間接の出資比率が10%以上の企業および日本企業の支店・駐在員事務所)を対象に実施された。ベトナムからの回答数は計849社であった。

ベトナムにおいて、2023年営業利益見込みを「黒字」と回答した日系企業は54.3%で、ASEANの全体平均(60.9%)よりも6.6ポイント低くなった。しかし、2024年の営業利益見通しに関しては、50.4%が「改善」すると予測している。

2023年営業利益見込みの改善要因としては、製造業では「輸出市場の需要増」が最多となった。非製造業においても「国内市場の需要増」が高順位にある。また、「生産性向上」や「コスト削減」といった企業努力も要因とされている。一方で、「国内外の需要減」を懸念する回答についても、「人件費、原材料コストの上昇」を大きく上回った。

今後1〜2年での事業展開の方向性については、ベトナムでの「拡大」を選んだ企業の割合は56.7%で、ASEANの全体平均(47.5%)を大きく上回っている。前年比では若干減少したものの、拡大の意欲は依然として高い。また、拡大と回答した日本企業の62%が、現地市場の拡大を念頭に、「販売機能」を拡大するとしている。

今後の展望

2024年における日本からのベトナムへの直接投資は、世界経済の回復速度と、円高動向に依存する面が大きいが、拡大を続けるベトナムの現地市場への注目が高まっている。また、ベトナム政府には、投資環境の改善や行政手続きの効率化・透明化、インフラ整備、高度人材の育成、裾野産業の拡大が求められている。

出所:現地メディア Báo Lạng Sơn
What’s VietBiz
ベトビズってなに?

ベトビズは、ベトナムで事業を行う、あるいはこれから行う
全てのビジネスパーソンを支援するWebメディアです。

NEW無料メルマガ配信中

Vietbizでは、新着レポートやセミナーの開催情報などのお役立ち情報をお伝えするメールマガジンを無料で配信しています。是非ご登録ください。

登録はこちら申込み
タイトルとURLをコピーしました