ベトナム政府新法で環境対策強化、持続可能なECへ
ベトナム政府は、電子商取引(EC)に関する新法の制定を進めており、2025年に国会で審議される予定である。これまでの政令によりECの基本的な法的枠組みは整備されていたが、急速な発展に伴い、持続可能な成長を促す新たな政策が求められている。特に、ECに伴う環境負荷が深刻化しており、2024年の調査では、EC業界全体で約80万トンのプラスチック廃棄物が発生する可能性が指摘されている。
EC市場は急成長を遂げており、2024年の市場規模は約310億ドルに達し、2025年には400億ドル、2030年には1000億ドルに拡大すると予測されている。しかし、ECの普及により、商品の包装や配送に伴うプラスチックごみの増加が課題となっている。例えば、2024年にはオンライン販売と食品宅配だけで17万トン以上のプラスチック廃棄物が発生した。特に、新型コロナウイルス感染症の拡大によるECの急成長は、環境負荷の増加を加速させた。
こうした状況を踏まえ、ベトナム政府は「グリーンEC」の推進を新たな政策の柱とし、環境負荷の低減に向けた施策を強化する方針である。EC企業には、リサイクル可能な包装の使用、温室効果ガスの削減、環境に配慮した物流の導入などが求められる。また、ベトナム政府は企業への技術支援を拡充し、消費者の意識改革を促進するための施策も検討している。
この政策は、ベトナムのEC市場の国際競争力を高め、持続可能なデジタル経済を構築することを目的としている。ベトナム政府は中央および地方レベルでの支援体制を整え、EC分野の環境基準を強化する方針である。企業にとっては、新たな環境基準への対応が求められる一方で、長期的には持続可能な成長につながると期待されている。
