多くの日本企業がベトナムで水産加工を行い、加工品を輸出している
ベトナムは水産加工において強みを持ち、多くの日本企業が米国や他のASEAN諸国などの市場向けに製品を委託加工するためにベトナムを選んでいる。
日本政府は、2025年までに農林水産物と食品の輸出額を2兆円に、2030年までに5兆円に引き上げる目標を設定している。水産物の中では、ホタテ、カンパチ、スズキなどが主要な輸出品目となっている。日本は地理的特性を生かして、ホタテ、スズキ、カンパチなどの水産物を多く養殖しており、豊富な在庫と安定した供給がある。また、捕獲、加工、冷凍技術を駆使して、食品の新鮮さを保ち、適切な条件で運送し、衛生的に保つ技術も保持している。
一方、ベトナムでも大量の在庫と安定した供給能力を備え、加工と輸出の条件が整っているため、ベトナム企業が日本の水産物を加工し、世界中に流通させることができると期待されている。ベトナムは依然として日本にとって第3位の水産物供給市場であるが、IUU漁業は引き続き輸出に対する課題である。Vasep(ベトナム水産物輸出加工業協会)は、ベトナムの水産物輸出が2024年後半には回復し、95億~100億ドルに達すると予測している。日本とベトナムの企業間での水産物の輸出加工協力の強化が望まれている。