ベトナム政府統計によれば、2025年上半期の小売売上およびサービス収入は前年同期比9.3%増、物価調整後では7.2%増と好調に推移した。特に宿泊・飲食サービスは14.7%増、旅行業は23.2%増と際立った伸びを見せた。観光客の増加が後押しとなり、国際観光客数は6カ月で10.7百万人、前年比20.7%増となった。地場各地では、ホーチミン市が観光・飲食・サービス部門で堅調な成長を見せ、地方都市も後に続く形となっている。
消費動向としては、食品や衣料、家庭用品等の小売では前年比でプラス成長を維持しているものの、かつての2桁成長には届かず、消費者の選択がより慎重になっていることが読み取れる。特に最近の違法商品・偽造品対策の強化も相まって、消費者の意識は「量より質」への転換が見られる。代表的な例として、文化・教育関連商品の伸びが顕著となっている。
統計当局は、今後の国内経済においても質重視の消費志向が主流となり、価格や数量ではなく、価値や体験に対する支出が拡大するトレンドが続くと見ている。コロナ後の経済回復に伴い、ベトナム国内の消費構造に構造的な変化が生じている。
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