ベトナム初の国産アンカーコア開発と課題
ハノイ工科大学の研究チームは、十数年前にプレストレストコンクリート用のケーブルアンカーコアの開発に成功した。それ以前、この技術は限られた先進国のみが保有していた。
建築構造において、特に橋や高層建築では、コンクリートは圧縮に強いが引張に弱い。そのため、エンジニアはプレストレスト技術を用いて、コンクリート硬化前に鋼製ケーブルを引っ張り、内部に残留圧縮応力を生じさせることで耐久性を向上させている。しかし、ケーブルを長期間安定して固定するには、アンカーシステムが不可欠であり、その中核部品であるアンカーコアの性能が極めて重要である。
1974年のタンロン橋建設時、ベトナム国内でのアンカーコア製造が試みられたが、