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医薬品・ヘルスケア

ベトナムにおける訪問介護│やるべき理由と有望性を徹底解説

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ベトナム特化コンサルティング会社、ONE-VALUE株式会社によって運営されています。

はじめに
この記事で伝えたいこと
  • ベトナムには若い人口が多いが、高齢化も進んでいる
  • 介護サービス、特に訪問介護の潜在的な大きな需要が存在すると考えられる。
  • ベトナムでの介護サービスの展開方法及びメリットとデメリットは、別途無料のDL資料で考察している。

はじめに

ベトナムは高齢化が進行しており、介護サービスの需要が今後高くなる国の一つである。

ベトナムでは経済発展に伴い生活の現代化が進んでいるが、医療の発展やヘルスケア領域のサービスの浸透により、高齢化も進行している。また、一般的なベトナムの家族の習慣、高齢者の健康状況、介護人材リソースや都市の公立病院の混雑等により、高齢者の自宅でのケアのニーズが増加しており、訪問介護が発展すると見込まれている。訪問介護は、高齢者の生活の質を向上させ、医療コストを削減する可能性がある。

ベトナムの一般的な価値観として、家族が高齢者(親や祖父母)を自力で支えることが好ましいとされるため、訪問介護は家族介護を補完する役割を果たすと考えられる。ベトナムでは、高齢者を外部の施設に入居させることはかわいそう、と考える人が多い。このような観点から、ベトナムでの訪問介護は新しいビジネスのチャンスとしても捉えられる。

ベトナムで訪問介護が有望な理由

本章では、ベトナムでの訪問介護事業が有望な理由を解説していく。

ベトナムの家族の習慣にあっている

訪問介護は、ベトナム人の価値観・ニーズに合致する介護サービスであると言える。

ベトナムの文化と伝統の中で、家族は非常に重要な役割を果たしている。特に、高齢者への尊敬と、高齢者(年長者)を家族の中心的存在として尊重する価値観が根付いている。このような価値観から、高齢者を老人ホーム等の介護施設に預けることは、多くのベトナム人にとって可能な限り避けたい選択肢となる。また、ベトナム人は、施設に入居させることが家庭や高齢者にとって最善の選択であると考えても、社会的な目や親族内の期待等によって、躊躇することがある。

この背景を考慮すると、訪問介護はベトナム人の習慣や社会の価値観に非常に合致していると言える。まず、訪問介護は高齢者が自宅でケアを受けることができるため、家族が一緒に過ごす時間を維持することができる。加えて、家族が主要な介護者としての役割を引き続き果たしつつ、専門家のサポートを受けられるので、社会や親族の目を気にする必要もなくなる。また、訪問介護は個別のニーズに合わせたサービスを提供できるため、各家庭の具体的な状況や高齢者の健康状態に合わせたケアが可能である。

このような点から、訪問介護はベトナムの文化や価値観に合った介護サービスとして考えられ、高齢者が家族と共に過ごす時間を最大化しながらも、専門的なケアを受けられる形となる。

ベトナムの都市部では歩行が困難な高齢者が多い

ベトナムの60歳以上の人々にとって、最も大きな困難は移動(歩行)が難しいことである。(ベトナム商工連盟”VCCI”:2021年)特に、都市部の高齢者の中には病気や障害を持つ人が増えており、日常の活動に制限がある人が多くいる。特に、60歳以上で歩行が困難な人のニーズは高まっていると考えられる。ベトナムには糖尿病になる高齢者が多く、適切な治療を受けられていないケースも多い。

都市部の交通渋滞や公共交通の不足なども含め、移動に関する制約が多い中で、外出が難しい高齢者にとって自宅で受けられる訪問介護サービスは魅力的な選択の一つである。

技能実習生・特定技能人材がベトナムに帰国した際に、人材リソースとして活用できる

日本で働く外国人介護福祉士は2017年度では約400人だったが、2019年度は約1300人、2022年度は約6900人と急増している。国籍別ではベトナムが約4割を占め、22年度は約2760人であった。(厚生労働省)

ベトナムからの技能実習生や特定技能人材が日本などで経験を積んで帰国する場合、その知見とスキルはベトナムの労働市場において非常に価値のあるリソースとなり得る。特に、ベトナムで介護事業を行う日系企業にとっては、これらの人材を活かすことが重要であると考えられる。

このように、技能実習生や特定技能人材がベトナムに帰国することで、ベトナムの訪問介護市場にも影響がある。

都市部の公立病院での混雑

ベトナムの都市部における公立病院の混雑問題は依然として深刻である。2022年のベトナムの1,000人あたりの病床数は3.17床に過ぎず、世界保健機関の推奨する5床/1,000人の基準を下回っている。(ベトナム統計局)

歩行困難な高齢者や健康状態が悪い人々が診察の順番を待たなければならない場合、病状や精神的な健康に悪影響を及ぼす恐れがある。また、診察の必要があるにもかかわらず、混雑を嫌がり病院に行かない高齢者がいることも考えられる。このような観点からも、ベトナムで訪問介護事業が有望であると言える。

ベトナムで介護事業を展開する方法の考察

ベトナムで介護事業を展開する方法と、各方法のメリットデメリットにつきましては、Vietbiz内の以下のページから無料で資料としてDLいただけます。

是非ご利用ください。

まとめ

ベトナムの経済発展と都市化の進行、そして高齢化の加速に伴い、介護ビジネスのニーズは今後さらに増加すると予測される。そのため、早期参入で大きなビジネスチャンスを掴むことも可能である。

特にベトナムにおいては、訪問介護事業が有望であると考えられる。訪問介護はベトナムの文化や価値観と合致するサービスであり、老人ホーム等の介護施設よりも現地に受け入れられやすいと考えられる。

一方で、ベトナムで訪問介護事業を展開する際には、その展開地域ごとの詳細な情報と綿密な計画が必要となるため、現地に詳しい外部パートナーの活用が好ましいと言える。

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