バックカン省(Bac Kan)の基本情報│ベトナム63省を徹底解説

バックカン省の特徴
バックカン省の経済発展状況
バックカン省における日本企業の投資状況
関連情報
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バックカン省の特徴

本レポートでは、ベトナムのバックカン省の概要を網羅的に解説する。

地理

バックカン省は、ベトナム北東部に位置する省である。バックカン市はバックカン省の中心で、首都ハノイから170kmの距離にある。バックカン省からフーギ国際国境ゲート、タンタン国境ゲート（ランソン省）までの距離は約200km、ノイバイ国際空港（ハノイ）、ハイフォン港までの距離は約200kmである。

人口

2021年のバックカン省の人口は約323,700人である。そのうち、都市部の人口は73,100人（22.58％を占める）、農村部の人口は250,600人（77.42％を占める）である。地形の高い山間部の省であるため、人口密度は非常にまばらで、67人/km²ほどである。

労働資源と平均給与

2020年末、バックカン省の15歳以上の労働力人口は249,192人で、同省の人口の約80％を占める。2020年までの職業訓練を受けた労働者の割合はバックカンの労働力人口の45%に過ぎない。

地域の最低賃金：最も高いのはバックカン市（地域III）で364万VND/月、最も低いのは地域IVで325万VND/月である。

2021年の同省の一人当たり所得は4180万VND（約1800ドル相当）である。

インフラ

道路：バックカン省には、省の中心部と省内の地区、近隣の省を結ぶ国道や省道が多くある。バックカン省は新国道3号線を完成させた。また、チョーモイ高速道路-バックカン市は2025年までに完成する予定である。

水路：バックカン省は東北地方の5大河川の源流域であり、1996年に国家歴史文化遺産に認定されたバベ湖がある。

産業の強み

農業：バックカン省の農林水産業の生産額は、年平均 2.4% 増加した。同省は3,200 haのオレンジとミカンの生産地域を含む、多くの農産物生産地域を生み出した。茶畑は約2,100ha、野菜栽培面積は約2,000ha保有する。

観光：バックカン省は、歴史、文化、祭り、エコツーリズムなどの発展可能性を持っている。

工業団地と産業クラスターの数：2021年3月、バックカン省には1つの工業団地と6つの産業クラスターが稼動している。Thanh Binh工業団地の賃貸価格は60ドル/m2である。

工業団地名	面積 (ha)	主な事業内容
Thanh Binh工業団地	73,5	農林水産加工業、機械組立・製造業、木材製造業

バックカン省の経済発展状況

本章では、バックカン省の経済を解説する。

経済成長

2021年、バックカン省のGDPRPは13,531億VND（5.82億ドルに相当）、一人当たりのGRDPは4180万VND/人に達した。

経済構造: 2021年、経済構造に占める農林業の割合は29.8％、工業・建設業の割合は14.7％、サービス業の割合は52.4％である。

企業数

これまで、バックカン省の企業総数は約655社、同省に新たに設立された企業は107社である。

2021年、バックカン省で稼働しているFDIプロジェクトは4件である。

投資誘致のプロジェクト

バックカン省は、商業施設、娯楽・スポーツセンター、レストラン、ホテルへの投資など、サービス・観光プロジェクトの投資を投資家に呼びかけている。

さらに、同省は農業や農林水産物の加工への投資も呼びかけている。

バックカン省における日本企業の投資状況

2020年のQuang Chu産業クラスター建設プロジェクト、2017年のMisaki Vietnam社による日本向け農産物加工プロジェクトに加え、2022年初頭には、T&TGroupとErex Japan Groupの合弁会社が、バイオマス発電プロジェクト実施の可能性を評価するためにバックカン省に訪問した。

プロジェクト名	投資家	区分	投資年
Quang Chu産業クラスターとThanh Bình工業団地	Onsen Fuji社	工業団地のインフラ	2020
農産物加工工場プロジェクト	Misaki Vietnam社と日本パートナー	農産物の生産・加工	2017