ベトナムの医療分野におけるM&A(合併・買収)市場が急速に拡大している。これは病院システムの再構築や経営能力の強化を促す原動力となっている。新型コロナウイルス流行後、財務の自立化、デジタル転換、公民連携(PPP)への需要が高まり、特に外国からの投資案件が活発化している。しかし、その一方で、許認可、所有権、データ保護、社会的責任など複雑な法的課題が大きな障壁となっている。
医療M&Aは他分野と異なり、技術・人材・診療データの移転を伴うため、デューデリジェンス(法的精査)にはより厳格な基準が求められる。にもかかわらず、ベトナムには医療M&Aに特化した法的枠組みが存在せず、関連規定は複数の法律に分散しており、適用上のリスクが生じている。さらに、医療企業の価値は有形資産だけでなく、評判、専門人材、データベースといった評価が難しい要素にも依存している。
この現状を踏まえ、ベトナム医療法務コンサルティング会社メディカルロー(Medicallaw)が主催する国際会議「HIMA 2025」では、行政機関、投資家、国内外の医療グループなど約200名が参加予定である。同会議は、法的精査、データ保護、人材移転、統合後の監視などを含む医療M&A専用の法的基準構築を推進し、ベトナム医療市場の持続的発展に向けた基盤づくりを目指すものである。
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