ベトナム製造業PMIが回復、慎重姿勢続く背景とは
2025年3月のベトナム製造業購買担当者指数(PMI)は50.5となり、4カ月ぶりに好不況の分かれ目である50を上回った。2月の49.2からの上昇は、ベトナム製造業の景況感が改善傾向にあることを示している。生産量は年初以来初めて増加に転じ、受注件数の増加や商品の供給体制の改善が背景にあるとされる。
ただし、輸出向けの新規受注は引き続き減少傾向にあり、特に中国本土からの注文が顕著に減少した。輸出受注はこれで5カ月連続の減少となり、国際的な需要低迷が製造業全体の回復を制約している。
企業側は依然として慎重姿勢を崩しておらず、労働力の削減が6カ月連続で続いている。ただし、3月の人員減少幅は今年最も小さかった。また、購買活動も在庫が十分にあるとの判断から減少し、購入在庫や完成品在庫も縮小傾向にある。サプライチェーン面では、一部の輸入商品の納期遅延は続くものの、供給環境は2月より改善された。
コスト面では、輸入価格の上昇により投入コストは若干増加したが、需要低迷により一部の仕入れ価格は下落した。販売価格については、競争力維持のため3カ月連続で引き下げが行われているが、減少幅は小さい。
S&Pグローバルのエコノミスト、アンドリュー・ハーカー氏は、製造業が年初よりも力強く動き出したと評価する一方で、企業の慎重姿勢は国際市場の不透明感を反映しており、回復には外的環境の改善も必要と指摘した。
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