ベトナムのデータセンター市場拡大と投資動向展
ベトナム国内のデータセンター市場は急速に成長しており、Saigon Asset Management(SAM)は1.5億ドルを投じてビンズオン省に150MW規模のデータセンターを建設する計画を発表した。この動きは、ベトナム政府が施行したデータ保護法(Nghị định 53/2022/NĐ-CP)により、外国企業も含めデータをベトナム国内に保管することが求められることに対応するものとなっている。
このプロジェクトは、ベトナム南部の主要な工業地帯であるビンズオン省に位置するベトナム・シンガポール工業団地(VSIP)と提携して行われる。現在、SAMは地元当局と連携し、電力の安定供給や再生可能エネルギーの導入に向けた調整を進めている。ベトナム政府もエネルギー転換を推進しており、2030年までに再生可能エネルギーの比率を50%に引き上げる計画を掲げている。
現在、ベトナム国内には約200MWのデータセンターが稼働しており、今後数年間でさらに200MWの施設が追加されると予測されている。データセンターの需要増加は、ベトナム企業のみならず海外企業の進出にも影響を与えており、コスト競争力の高いベトナム市場は、シンガポールやマレーシア、インドネシアと並ぶ東南アジアのデータセンター拠点として注目を集めている。
ベトナム国内ではFPT、Viettel、VNGなどの大手ベトナム企業がデータセンター事業を展開しているほか、中国企業のHuaweiも市場参入を模索している。一方で、建設許可や運用規制の整備が依然として課題となっており、ベトナム情報通信省、ベトナム商工省、および地方政府が調整を進める必要がある。
ベトナム政府がデータ保護法を施行したことで、ベトナム国内のデータセンター市場はさらなる成長が見込まれている。この分野の発展は、ベトナムのデジタル経済の基盤を強化し、技術革新を促進する重要な要素となる。SAMのデータセンター建設は、この成長を加速させる戦略的な投資と位置付けられており、ベトナム国内のIT産業の発展に貢献することが期待されている。
