ベトナム、Appleの主要生産拠点へ成長
ベトナムは電子部品製造への外国直接投資を積極的に誘致しており、サムスンやLGをはじめとする世界的なテクノロジー企業の投資先となっている。特にAppleは、ベトナムを重要な生産拠点の一つと位置付けており、同社のサプライチェーンへの関与が急速に拡大している。
Appleのサプライヤーリストによると、ベトナム国内に拠点を持つAppleのパートナー企業は2022年から2023年にかけて27社から35社へと増加し、東南アジアで最も多く、世界でも4位となった。中国(158社)、台湾(49社)、日本(44社)に次ぎ、アメリカ(26社)や韓国(34社)を上回っている。
ベトナム国内では、北部のバクニン省がApple関連の生産拠点として最も多く9カ所を有し、次いでバクザン省が5カ所、ビンフック省が4カ所となっている。Appleの主要サプライヤーであるFoxconnやLuxshare、またサムスンやインテル、LGなどの企業がベトナム国内に製造拠点を拡大し続けている。
2023年4月には、Appleのティム・クックCEOがベトナムを訪問し、高品質な投資とパートナーシップの強化を提案した。Appleは、ベトナム国内のサプライヤーからの部品調達を増やす方針を示し、同国のイノベーション分野への支援も強化している。Appleのベトナムにおける総投資額は2019年以降で16億ドル(約400兆ドン)に達し、同社のサプライチェーンとiOSアプリ経済を通じて20万人以上の雇用を創出している。
また、2023年5月にはAppleがベトナムでオンラインストアを開設し、同国市場への関心の高さを示した。現在、ベトナム国内ではAirPods、iPad、Apple Watchの生産が行われており、2025年までにはiPadとApple Watchの世界生産の20%、MacBookの5%、AirPodsの65%をベトナムが担うと予測されている。


