脱・委託型へ:ベトナム繊維産業の生き残り戦略
ベトナム繊維産業は、米国による報復関税(最大46%)のリスクや市場依存から脱却すべく、伝統的な委託加工型モデルからの転換を迫られている。米国市場は輸出総額の約40%を占めており、影響はホーチミン市を含む全国の雇用と経済に波及する可能性が高い。業界団体VITASや専門家は、輸出市場の多角化、ESG基準対応、ブランドの自立などを「国家戦略」として取り組む必要があると主張する。
現在、ベトナムは16のFTAを活用でき、将来的に22まで拡大予定。EU、日本、韓国、ASEANなどを柱に据えた戦略が求められる。特に欧州市場では、再生素材や環境配慮型製品への移行が必須となっており、企業のグリーン転換が急務である。
企業には、「Made in Vietnam」ブランドを確立し、商標登録や権利保護、グローバル市場での存在感を強化することが求められる。また、米国との間で「信頼できるパートナー」制度の確立も提言されており、ESG準拠の企業には関税免除などの優遇が期待される。
将来的には、2030年~2035年を見据えて、内外市場でのブランド定着、技術自立、オンライン販売や流通支配力の強化を三本柱とする。グローバルサプライチェーンに残るためには、抜本的な転換と長期的視点が不可欠である。
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