2025年10月6日の取引で、ベトナム株式市場が全面高となり、投資家心理が一気に改善した。VNインデックスは一時45ポイント(+2.8%)上昇し1,691ポイントを突破。VN30構成銘柄30社すべてが上昇し、証券、銀行、不動産など主要セクターの株価が軒並み急伸した。
特に、ビングループ(Vingroup、VIC)株は1株当たり186,800ドン(1080円)と史上最高値を更新し、年初から約4.7倍に上昇。創業者のファム・ニャット・ヴオン氏の資産は170億ドルに達し、世界長者番付145位となった。
また、FPT(ベトナム最大手のIT企業)、マサン(Masan、ベトナム大手のFMCG企業)、SSI(証券仲介、投資、金融コンサルティングを提供するベトナム最大級の証券会社)、VN DIRECT(オンライン投資サービスと市場分析に強みを持つベトナム大手証券会社)など主要企業の株価も値を上げ、市場全体に買いが広がった。
背景には、FTSE Russell(世界的な金融指数を提供する専門機関)によるベトナム株式市場の「新興国市場(Emerging Market)」格上げ判断が10月8日未明(ベトナム時間)に公表される予定であることがある。
ベトナムは現在「フロンティア市場(Frontier)」に分類されており、今回の格上げが実現すれば、数十億ドル規模の外国資金流入が見込まれる。
専門家の多くは格上げの可能性を極めて高いと見ており、証券会社BSCは「FTSEの格上げは6~12カ月の移行期間を経て実施される」と予測。MSCIの新興国入りについても2026〜2027年に実現する可能性があると見ている。
経済環境も良好で、第3四半期のGDP成長率は8.23%、9カ月累計でも7.85%と、2011年以来の高水準を維持。製造業とサービス業が牽引し、国内需要・観光・消費が堅調に回復している。
市場では、格上げ期待を背景に国内投資家の買い意欲が高まり、短期的な調整を挟みつつも、VNインデックスが過去最高水準の1,700ポイント台をうかがう展開となっている。
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