ベトナムの電力価格に関する4つの課題
2024年8月20日にが開催された『電力産業に投資を引き付けるためのブレークスルー』フォーラムにおいて、専門家たちはベトナムの電力価格に関する4つの課題点を指摘した。
市場原理に沿わない電力価格
ベトナムの電力価格は、現在、原価の変動を正確に反映しておらず、価格調整が適切に行われていない。そのため、電力の生産・販売コストを回収することが難しくなっている。実際に、ベトナムの電力業界全体では2022-2023年の間に約47,500億ドンの損失を報告した。
複数の効果が期待される電力価格の設定
ベトナムの適切な電力価格の設定は、生産コストの回収、投資の誘致、社会保障の確保、インフレの管理など、複数の効果を同時にもたらすことが期待されている。しかし、同時に複数の効果を期待するのは容易でなく、電力政策を市場の観点から再検討する必要がある。
電力価格のクロス・サブシディ(内部補助)の問題
ベトナムの電力価格のクロス・サブシディ(消費者グループ間、家庭用と産業用の価格差、地域間の価格差)は長い間行われているが、その目的や計画が不明のままだ。ベトナムのクロス・サブシディの実施形態は実際の生産・供給コストを反映していないため変更し、新しく法制化する必要がある。
電力価格と社会保障政策
ベトナムの電力価格は、現在、社会保障政策と明確に切り離されていない。低所得者層への支援は他の政策を通じ行われているが、電力価格も低所得者向けに設定されている価格があるなど等の社会保障の一役を担っている。社会保障政策としての電気価格の役割が、電気価格政策を混乱させている。国家のエネルギー安全保障の確保に貢献する目標を達成するためにも、適切な価格原則を確立する必要がある。
これらの4つの問題点は、ベトナムの電力産業の投資や発展を促進するために、電力価格メカニズムを調整・改善する必要があることを示している。
