高成長と安定の両立へ、ベトナム政府が8%成長を堅持
2025年4月10日、ベトナム政府は「2025年3月定例会議および政府・地方会議」に関する議決第77/NQ-CPを公布した。政府は同議決にて、2025年のGDP成長率目標を「8%以上」に据え置き、各省庁・地方政府に対して、経済の安定維持と高成長の両立を強く指示した。
政府はアメリカの報復関税政策への対応を重視し、各機関に国際情勢の変動に備えたシナリオ作成を求めた。財務省にはVATの減税延長(2025年7月〜2026年末)と、関税の影響を受けた企業・労働者への支援策の提出が命じられた。中央銀行(SBV)は為替の柔軟運用、必要時の市場介入、製造業向け短期融資、住宅購入支援ローン(35歳未満対象)、インフラ・デジタル技術分野向け長期融資の検討を進める。
産業政策としては、工業貿易省に第8次電力計画の停滞解消とFTA推進、建設省に国内建材需要刺激策とクリンカ税の引き下げが指示された。観光部門には夏季プロモーションの強化と航空運賃調整が求められている。
さらに、政府は2025〜2026年の行政手続き簡素化を促進し、特にビジネスや製造関連分野での分権と負担軽減に重点を置く。
世界的には、地政学的リスク、貿易摩擦、サプライチェーン混乱が依然として不確実性を高めており、国内でも気候変動や農業・電力供給への影響、経済内外の複雑要因が経済安定と政策運営に圧力を加えている。こうした環境下でも、政府は成長維持に向けた政策推進の決意を明確にしている。
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