イーレックスのベトナムにおけるバイオマス発電プロジェクトの展望
日本のエネルギー企業イーレックスは、東南アジアにおけるクリーンエネルギー需要の高まりに応じて、ベトナムとカンボジアでバイオマス発電プロジェクトを進めている。
ベトナムでの取り組み
イーレックスは、ベトナム石炭鉱産グループ(Vinacomin)が運営する6つの発電所と提携し、バイオマス燃料と石炭を混焼する計画を立てている。このプロジェクトにより、合計1,500MW以上の発電能力が期待されている。
2025年初頭には2つの施設で試験運転を開始し、混焼比率を20%に設定する予定である。2026年末までに高いバイオマス燃料比率での試験を完了し、2027年から商業運転を開始する計画だ。このプロジェクトは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援を受けており、温室効果ガス削減分をカーボンクレジットとして日本で販売することも検討している。
カンボジアでの取り組み
カンボジアでは、バイオマス発電と太陽光発電を組み合わせた発電所を建設する計画があり、この施設は90,000kWの発電能力を持つ。建設費用は6,500万~1億3,000万ドルと見積もられており、2025年初頭に建設を開始する予定である。イーレックスは外部パートナーからの投資も受け入れる方針である。
東南アジアにおけるエネルギー需要
東南アジアでは電力需要が急速に増加しており、特にベトナムでは過去10年間でエネルギー需要が2倍に増加した。しかし、高炭素排出源である石炭への依存が続いており、発電量の40%以上を占めているため、温室効果ガス削減が大きな課題となっている。
バイオマス発電の利点
バイオマスは安定したエネルギー源であり、イーレックスのバイオマス発電所は稼働率85%を達成している。この効率は通常の太陽光発電施設の15%と比較して大幅に高い。また、東南アジアは木材資源が豊富であり、この資源を活用することで地域のエネルギー自給率向上が期待されている。
将来の展望
イーレックスは2030~2035年までにベトナムで19のバイオマス発電所を建設する目標を掲げており、国際市場での事業拡大にも積極的である。これらの取り組みはクリーンエネルギー分野で地域発展に寄与し、温室効果ガス削減やエネルギー安全保障強化に向けた重要な一歩となる。


