ベトナム市場調査レポート販売
「重点エネルギー使用事業所」約3,500社リストを販売しています。

レポート基本情報
–ページ数(Excel) 3,490行 × 14列
– 発行年月日:2025年9月
– 発行:ONE-VALUE株式会社
– ファイル形式:Excel形式
– 価格:ページのフォームからお問い合わせください
– 購入方法:
※最終的には請求書を発行し、銀行振込となります。
※本レポート資料を用いたワークショップ開催、ベトナム専任コンサルタントへのベトナム市場・業界動向に関するご質問ができるスポットコンサルティングのサービスもご提供しております。
※対面またはオンライン形式にて、日本企業の皆様にベトナム事業展開に関するご質問にすべてご回答するサービスです。
要旨
ベトナム政府は毎年、「重点エネルギー使用事業所(Key Energy-Using Facilities)」を指定している。2024年9月に公布された首相決定1011/QĐ-TTgでは、2023年の対象3,491施設が告示された。内訳は産業(2,864)、農業(18)、運輸(70)、建築物等(539)に及ぶ大口需要家である。今回のリストは、省・市、企業名、所在地、業種、エネルギー使用量(TOEやkWh/月換算)まで網羅しており、省エネ機器やエネルギーソリューションを提案する上で即戦力となる営業データとして活用できる。
政策背景:省エネ義務と市場化の進展
重点事業所の管理は、省エネ法とその施行令に基づき工業貿易省(MOIT)が担当している。対象となる施設は、省エネ計画の提出や改善措置の実施など法的義務を負っており、必然的に設備更新や省エネ投資が進む仕組みになっている。
さらに、カーボン市場の制度化も動き出している。政府は2025年に排出量取引制度(ETS)の試行を開始し、2029年には全国展開を予定。電力や鉄鋼、セメントなど主要産業が対象となり、排出枠の売買やオフセット利用が認められる。これにより、電力使用量や設備効率が企業コストに直結する時代に突入した。
加えて、国家省エネ計画(2019–2030)では、2030年までに最終エネルギー消費を8~10%削減する目標が掲げられ、省エネ投資の促進に拍車をかけている。
リストの構成と特徴
当社が提供するリストは、政府の告示に基づき公式情報を整理したもので、以下の項目を整備している。
- 地域別:省・市ごとの分類
- 企業情報:企業名、資本区分(国内/FDI)、国籍
- 業種:病院、オフィス、商業施設、製造など
- 所在地:区・坊レベルの住所
- エネルギー指標:TOE、kWh/月換算での比較可能データ
- 注記:所管機関や備考
合計3,491施設を網羅しており、産業別・用途別にターゲットを即座にセグメントできるのが強みである。
今こそ注目すべき理由:需要家の行動変化
① 規制コストの顕在化
ETS試行により、排出や電力使用が直接コストとして見える化される。高効率機器や再エネ導入の優先度が上昇している。
② サプライチェーンからの圧力
輸出志向のFDI企業は、グローバル顧客からの脱炭素要請に応える必要がある。エネルギー効率改善や再エネ導入は避けられない課題となっている。
省エネ・再エネ分野での具体的ビジネスチャンス
建物分野(病院・商業施設・オフィス)
- HVACの高効率化、LED化、EMS導入、UPS最適化
- 改修案件は意思決定者が明確で、削減KPI設定が容易
産業分野(製造業など)
- モーターやコンプレッサーの高効率化、熱回収、ピークカット
- 屋根上太陽光やオンサイトPPAでの再エネ導入も有効
まとめ:重点エネルギー使用事業所がもたらす成長機会
ベトナムの重点エネルギー使用事業所(約3,500社)は、単なる大口電力需要家ではなく、規制対応・国際基準・市場化の要請によって省エネ投資が不可欠となっている。
- 政府規制により省エネ需要が加速
- 幅広い業種にわたる多様な顧客層
- FDI企業による国際的な脱炭素圧力
- 長期的には保守・再投資・再エネ併設まで含めた継続的な案件化
結果として、この分野は短期的には確実な案件獲得の場であり、中長期的には再エネ・省エネ市場の成長を牽引する安定的顧客基盤である。電気機器メーカーやソリューション提供企業にとって、投資価値の高い市場であるといえる。