経済成長と投資環境
ベトナムの経済は堅調な成長を維持している。IMFや政府統計によると、2025年の実質GDP成長率は6.5%前後、2026年も5.6%前後のプラス成長が予想される。

2025年のベトナムへの外国直接投資(FDI)は総額約384億米ドルに達し、前年と比べて増加傾向が続いている。実行額(Disbursed FDI)も約276億米ドルと過去5年間で最高水準を記録した。製造業が最大の投資先であり、全体の約56.5%を占めるなど、加工・製造分野が成長の中心であることが示されている。
ベトナム進出日本企業の現状
日本企業のベトナム進出意欲は高い。ジェトロの調査では、進出済みの日系企業のうち56.1%が今後1〜2年で事業拡大を計画しているという結果が出ており、ASEAN各国の中でも高い意欲が示されている。
製造業を中心とした投資が多く、自動車部品、電子機器、消費財などで日系企業の存在感が強い。小売やサービス業においても、イオンが積極的に拡大を続けている。
進出トレンド(業種別)
製造業: ベトナムの進出動向において、製造業は依然として最大の投資先である。特に電子部品、自動車関連、金属加工などが中心であり、グローバルサプライチェーンの再配置に対応した投資が進んでいる。
サービス業: 小売・物流・ICT分野でも成長が見られる。イオンや物流プラットフォーム企業などが現地市場の成長を見込み拡大している例がある。
再生可能エネルギー: ベトナムの2030年カーボンニュートラル戦略が進むなかで、太陽光・風力発電などグリーン投資が注目されつつある。ただし、電力インフラ整備には調整が必要であり、政府との連携が重要である。
ベトナム進出判断ポイント
市場の成長性: ベトナムは中間所得層の拡大に伴い、内需市場も拡大している。特に消費財、自動車、住宅関連での需要増加が顕著である。
FTAと輸出インフラ: RCEPやEVFTAなど多国間FTAを活用することで、輸出競争力を高めることが可能である。
労働力とコスト: 労働コストは引き続き競争力があるが、地域差や労働市場の成熟度を見極める必要がある。
ベトナム進出事例(日本企業)
イオン: イオンは2014年にベトナム市場へ本格参入し、小売・商業施設開発分野を中心に事業を拡大してきた。現在、ベトナム国内ではホーチミン市、ハノイ市をはじめとする主要都市に複数のイオンモールを展開し、延床面積および来店者数の両面で日系小売企業として最大規模の存在となっている。
近年は従来の商業施設運営に加え、エンターテインメント分野への事業拡張も進めている。その一例が、ベトナム国内で映画館チェーンを展開するベータ・シネマ(Beta Cinema)との新たな合弁事業である。本件においては、日越双方の事業理解およびパートナーリングを円滑に進めるため、ONE-VALUEが事業接続・調整の役割を担い、合弁スキーム構築を支援した。

出所: https://onevalue.vn/tin-tuc/one-value-thanh-cong-xe-duyen-cho-hai-doanh-nghiep-lon-nganh-dien-anh-viet-nhat-beta-media-va-aeon-entertainment/
アサヒダイヤモンドベトナム (Asahi Diamond Vietnam): アサヒダイヤモンド工業のベトナム法人であるアサヒダイヤモンド・ベトナムは、2023年にベトナム市場へ進出し、工業用ダイヤモンド工具の製造・販売を主軸に事業を展開している。進出後、同社はベトナム国内の製造拠点を段階的に拡張し、日本およびアジア市場向けの供給拠点としての機能を強化してきた。
ベトナム進出における課題・リスク
政策リスク: 労働、環境、税制などの制度変更が進出計画に影響を及ぼす可能性があるため、現地法令や政策環境の継続的なモニタリングが重要である。
競合増加: 他国・地域からの投資競争が激化しているため、差別化された事業戦略が求められる。
まとめ
ベトナム進出動向は製造業を中心に堅調であり、日本企業も引き続き重要な役割を果たしている。市場の成長性、FTA戦略、経済改革などが進出を後押しする一方で、インフラや政策変化への対応が成功の鍵となる。
ベトナム市場への進出を検討している場合は、ONE-VALUEへ問い合わせることが有効である。ONE-VALUEは、日本企業を対象に、市場調査、事業戦略立案、投資・M&Aアドバイザリー、商談支援など、ベトナム進出を包括的に支援している。
