はじめに
今回はベトナムにおけるCNC精密機械加工企業(仮名:BRIGHT社)売却案件を紹介する。同社はVinfast、Viettel、Hoa Phat等の大手ベトナム内資企業、およびキヤノン、ヤマハ、京セラ、ピアッジオといった日系企業を始めとする外資の大手クライアントに対して、精密機械部品の製作・販売を行う会社である。今後同社がさらに事業を拡大していくにあたって、日本企業からの出資を受入れたい方針である。本レポートをご覧いただき、BRIGHT社への投資を検討されたい場合は、編集部までお問い合わせいただけると幸いである。
売却企業の紹介
BRIGHT社は2008年に設立され、精密機械部品(CNC加工)・治具・金型の製造と販売を主な事業としている。販売先のメインは自動車メーカー、スマートフォンメーカー、印刷機器メーカー、航空機メーカー等であり、Vinfastを始めとする大手企業との取引も行っている。
社名 | BRIGHT社(仮名) |
設立 | 2008 |
主要な製品 | 精密機械部品 治具製造 金型 |
本社所在地 | ベトナム |
売上高 | 20 Million USD(2022) |
営業利益 | 5 Million USD(2022) ※税引前利益率 約20% |
従業員数 | ~350名 |
譲渡比率 | 応相談(投資家とのシナジー効果を検討し、マジョリティの譲渡も可能) |
企業価値評価 | 応相談(投資家とのシナジー効果、および譲渡比率により適宜協議) |
売却スケジュール | 2024年内クロージングを希望 |
BRIGHT社の顧客
BRIGHT社は内資・外資の各大手企業との取引を行っている。BRIGHT社の顧客の例は下記の通りである。
BRIGHT社の製造する製品
BRIGHT社は以下のような精密機械部品・治具・金型等の製品を製造・販売している。
BRIGHT社の製造工場
BRIGHT社は3つの製造工場を有しており、それぞれ6,000㎡、3,000㎡、1,000㎡の面積を有する。第1工場については自社の土地(50年の土地使用権を獲得し、残存使用期間が30年)の上に建てられた工場であるが、M&Aにおいては投資家からのニーズに応じて土地を売却対象から外すことも検討可能である。
BRIGHT社の顧客構造
BRIGHT社はベトナム国内における販売がメインであるが、一部製品は海外へ輸出販売を行っている。その割合は国内販売が80%、海外販売が20%となっている。また国内販売では多くの外資企業の顧客を有するが、その中でも最も多くを占めるのが日系企業であり、外資企業顧客のうち70%が日系企業である。次いで韓国企業が20%である。
BRIGHT社の顧客業界
BRIGHT社が最も多く製品を納品しているのは自動車・バイクメーカーである。次いでスマートフォン等の通信機器メーカー、印刷機器メーカー、航空機メーカー等が続いている。
また2022年時点では大量生産が70%、個別受注生産が30%という割合となっていたが、今後は個別受注生産の割合を増やしていきたい見込みであり、2023年はそれぞれが50%ずつという割合になると見込まれている。
BRIGHT社が投資を呼び掛ける理由
BRIGHT社が特に日系企業による投資を呼び掛ける理由として以下の4点が挙げられる。
マネジメント体制の強化
今後BRIGHT社がより飛躍的成長を遂げるために、会社のマネジメント体制を強化する必要があると考えている。BRIGHT社のオーナーはもともとエンジニア出身であるため、外部投資家によるマネジメントのノウハウ・体制を導入したいという意向がある。
日本・日系企業向けの販売を強化したい
BRIGHT社にとって日系企業および日本は有望な販売先市場として捉えられている。そのため、日系企業とのネットワークの強みを持つ投資家と連携することで、より綿密な顧客のフォローアップおよび商圏拡大を狙っていきたい意向がある。
人材育成
オーナーがBRIGHT社のさらなる成長のために不可欠であると考えている点の1つに、人材育成がある。従業員が300人を超える企業であるため、特にマネジメントを行う人材のレベルアップが急務となっている。こうした人材育成に注力するためのシステムやノウハウを、M&Aによって導入したいという意向がある。
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