ベトナムの電子商取引(EC)市場は2025年に約310億ドル(約4兆6500億円)規模に達し、小売・消費サービス全体の約10%を占める見通しである。成長率は25%超と予測され、同国はEC成長速度で世界トップ10を維持し、ASEANではインドネシア、タイに次ぐ第3位に位置する。
商工省によると、2026~2030年はベトナムが越境EC輸出の地域ハブを目指す上での重要局面とされる。2025年には、2026~2030年電子商取引総合発展計画が施行され、加えてEC分野を包括的に規定する初の電子商取引法が国会で可決された。これらは、越境ECを戦略的成長エンジンと位置付ける制度的基盤となる。
専門家は、越境ECとオンライン輸出が、中小企業を含むベトナム企業にとって国際消費者へ直接アクセスする手段を提供し、流通コスト削減や市場開拓の柔軟性を高めると指摘する。一方で、法制度、物流、決済、国際基準対応、ブランド構築といった課題への対応が不可欠であり、量的拡大だけでなく付加価値向上と市場分散を重視した持続的な成長戦略が求められている。
