デンマークの玩具大手Legoは、世界的な貿易摩擦の影響を受けつつも、堅調な成長を維持している。2025年上半期には売上高34.6億ユーロ、営業利益12億ユーロと二桁成長を記録した。成長を支える要因の一つが、生産拠点の多角化である。2025年4月にベトナム国内で新工場「LEGO Manufacturing Vietnam」を稼働させ、アジア太平洋地域における長期的な成長を支える体制を整えた。成長戦略また米国ではボストンに新拠点を開設し、さらにバージニア州において15億ドル規模の新工場と物流拠点を建設中である。
こうした投資の背景には、米国の関税強化に象徴される貿易環境の不確実性がある。競合のMattelやHasbroが影響を受けやすい中、Legoはサプライチェーンを分散させることでリスクを回避している。また、F1やFortnite、Jurassic Parkとのライセンス商品や、大人層を狙った「Botanicals」シリーズなど新規顧客層の開拓も奏功し、314種類の新商品を投入するなど商品開発を加速させている。
Legoの戦略は単なる製品拡充にとどまらず、グローバルに拠点を分散させることで市場シェア拡大を継続的に可能にしている点に特徴がある。ベトナム工場はアジア市場での競争優位を確保し、今後の拡大に向けた中核拠点となる見込みである。大規模投資による資金流出が一時的に見られるが、長期的には収益基盤の強化につながると考えられる。
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