2025年上半期、ベトナムのエビ輸出額は前年比27%増の約20億ドルに達し、中国向けは約5.95億ドルで前年比81%増と急伸した。白エビ(62.1%)が主力で、「その他のエビ」カテゴリも124%増と著しい成長を示した。中国の旺盛な夏場需要やロブスター人気が主因で、北京や上海など都市部での消費が活発化している。
一方、アメリカ市場は不安定な関税政策の影響を受けて失速傾向にある。5月にはトランプ政権の報復関税前に駆け込み出荷が集中した結果、上半期の対米輸出額は3.41億ドル(前年比13%増)となったが、6月単月では37%減少。8月1日から20%の新関税が発効し、さらに年末には35%超の反ダンピング税や補助金税が検討されている。
今後の展望としては、米国の税政策の影響が続く中、ベトナム企業はEUや日本、韓国などリスクの少ない市場へのシフトが求められる。EVFTAやCPTPPといったFTAを活用した市場多角化、深加工品の輸出強化、デジタル化やトレーサビリティ対応の強化が有効である。また、財務・法務体制を整備し、大国の通商政策に柔軟に対応できる戦略的再構築が喫緊の課題である。
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