2025年上半期、ベトナムの木質ペレット(バイオマスペレット)輸出量は390万トン、輸出額は5億6,477万USDに達し、前年比で数量・金額ともに約33~38%増加した。主な輸出先は日本と韓国で、両国で全体の94%以上を占める。これらの市場ではエネルギー政策と地理的優位性を背景に需要が高いが、品質・持続可能性に関する規制強化が今後の成長に大きく影響する見通しである。
ベトナム国内では、原料供給が製材副産物などの二次資源に依存しており、価格や供給量が不安定である。特に日本はFSC、PEFC、SBPなどの厳格な認証を求めており、将来的にEUの森林破壊規制(EUDR)に類似したトレーサビリティ要件が導入される可能性がある。対応にはコストがかかり、零細企業にとっては大きな負担となる。
また、業界の構造的課題として、販売価格競争、品質のばらつき、大手と中小の格差、戦略不在が挙げられる。特に韓国では価格のダンピングが深刻で、業界の信用低下を招いている。
持続的発展には、原料供給の内製化や企業間連携、エネルギー政策との整合性、品質向上とブランド構築、多市場展開(EUなど)が必要である。政府による政策支援も不可欠であり、エコシステムとしての木質バイオマス産業育成が急務である。
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