2025年6月18日、ベトナム政府はブイ・タイン・ソン副首相の主導で、「ニントゥアン1・2原子力発電所」建設計画の進捗状況を精査する会議を開催した。これは国家規模の新たなエネルギーインフラ事業であり、各中央省庁、ニントゥアン省、EVN(ベトナム電力公社)、PVN(ベトナム石油ガスグループ)が参加した。
同プロジェクトは、ニントゥアン省内に位置する2つの原発施設(それぞれ2基)から構成され、EVNがニントゥアン1、PVNがニントゥアン2の建設を担当する。副首相は、原子力という新領域において極めて高い安全性が求められることを踏まえ、各省庁と企業に対して、制度面(原子力法改正など)、技術面(信頼性の高い実証済技術の採用)、人材育成(早期教育体制構築)など多面的な準備を急ぐよう指示した。
また、国会決議189号を実行に移すための体制整備や、国際パートナーとの交渉体制の強化、土地収用や住民移転の計画推進なども重要課題とされた。科学技術省は国際原子力機関(IAEA)基準に基づくインフラ評価報告書の提出を8月までに求められている。
さらに、財政面では中央予算から3,236億VNDを再定住費用として割り当てることが決定されたほか、国外からの資金調達に向けたクレジット契約交渉も早急に進めるよう求められた。地方自治体であるニントゥアン省には、2025年中の用地確保完了と、住民の生活安定のための移転支援を確実に実施することが要請された。
ベトナム政府は今後、脱炭素とエネルギー多様化の文脈において原発の役割を位置づけ、国家エネルギー戦略の中核事業として本計画を推進していく方針である。
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