ベトナム国会は2025年6月、投資・財政関連の8法律改正案を可決し、従来中央政府(首相)が担っていた大規模プロジェクトの投資承認権限の一部をベトナム地方政府(省・市レベル)に委譲した。対象は空港や滑走路、旅客・貨物ターミナル、港湾施設、石油化学プラント、都市型住宅団地など7分類の案件であり、特に年間100万トン以上の空港施設や15,000人超の人口を想定した住宅開発プロジェクトが含まれる。
これにより、ベトナム地方政府は用地転用、建設許可、環境影響評価などの手続きを自ら主導できるようになり、事業推進のスピードアップが期待されている。ベトナム政府は今後、投資承認手続きの透明化と簡素化を目的としたガイドラインを発行予定である。
また、今回の改正ではPPP法(※)も修正され、BOT・BTO方式の交通インフラ案件における収益増減時のリスク分担制度が法制化された。想定以上の収益が出た場合には民間側から国家への収益分配が求められ、逆に収益が想定を下回った場合は国家から民間事業者への一定割合の補填が実施される。
ベトナム政府はこれらの制度整備により、地方主導での空港整備や大規模住宅建設を促進し、官民連携による持続的なインフラ開発を後押しする方針である。
(※)
PPP法とは?
**政府(Public)と民間(Private)がパートナーシップ(Partnership)**を結び、
・インフラ整備(道路・空港・上下水道など)
・公共サービス(教育・医療・交通など)
を共同で行う枠組みを定めた法律です。
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